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美味しいドイツの旅~美食の王都ドレスデン~

美味しいドイツの旅~美食の王都ドレスデン~

先日開催された、ドイツ観光局のオンライントークショー「美味しいドイツの旅~美食の王都ドレスデン~」。古都ドレスデンの美しい名所や名物グルメ、おすすめレストランやカフェなどたっぷりお話ししたライブ配信の一部を本ブログでご紹介します。おうちで少しでも旅気分をお楽しみいただけたら嬉しいです。

ライブ配信はこちらのアーカイブでご覧いただけます。本記事で出せない店名などもお伝えしていますのでぜひご視聴ください ↓↓↓



 

なぜドレスデンなのか?

私はこの10数年の間に、ドイツ各地を取材やプライベートで訪れ、観光や食文化についての記事を書いてきました。おすすめの町はどこですか?と聞かれることも度々あるのですが、これがたくさんありすぎてなかなか難しい……そこであらためて考えてみたんです。

ドイツのなかで、観光もグルメも両方楽しめる町を選ぶとしたらどこだろう?と。

僭越ながら、この機会に「ドイツの美しい&おいしい町・トップ10」を選んでみたところ、私のなかでトップに輝いたのがドレスデンでした。

その理由は・・・

①おいしい名物がたくさんあること。
②珍しいザクセンワインが飲めること。
③歴史あるレストランやカフェが豊富なこと。
④観光名所がとにかく豊富なこと。

 

(”ドイツの美しい&おいしい町トップ10”は個人ブログでまとめています)
https://oishiisekai.com/oishiidoitsutop10/

 

というわけで、美味しいドイツの旅・第1回目はドレスデン。
まずは、ドレスデンを訪れたら絶対食べたい名物グルメからみていきましょう。

 

ドレスデンの名物グルメ

シュトレン


ドレスデン名物のお菓子といえば、シュトレン。諸説ありますが、一般的にはドレスデンが発祥とされています。その昔、ドレスデンがザクセン公国だった時代には、宮廷に献上される特別なお菓子でした。

シュトレンはドイツ各地で作られていますが、ドレスデンのシュトレン「ドレスナーシュトレン」は地域ブランドとして産地名称が保護されています。品質が認められた本物には金色のマークが付いているので、選ぶ時はこれを目印にしてみてくださいね。

ドレスデンでは、毎年第2アドヴェントの前の土曜日に、シュトレンフェストという盛大なお祭りが開かれます。職人さんたちが作った約3トンもの巨大なシュトレンと仮装した人々が旧市街をパレードし、巨大なナイフで切り分けられたシュトレンを購入することもできるんです。

★ちなみに、今年のシュトレンフェスト開催開催予定日は12月4日。開催されますように!

バウムクーヘン

バウムクーヘン
バウムは木、クーヘンはケーキを意味します。その名前のように木の年輪のような層をもつこのお菓子。ドイツ銘菓として有名ですが、意外にもドイツではあまりお目にかかることがありません。

ドイツでは、バウムクーヘンは日本のように身近な食べ物ではなく、「お菓子の王様」とも呼ばれる高級菓子という位置づけ。バウムクーヘンの定義が決められていて、材料の比率など基準を満たしたものだけが本物と認められています。

そんな貴重なバウムクーヘン、ぜひとも食べてみたいですよね?
ドレスデンでは、それが叶います!

ドイツ東部にはバウムクーヘンの本場といわれる町がいくつかあって、そのひとつがドレスデンなんです。
日本人に絶大な人気を誇るあの名店も、じつはドレスデンが発祥。その歴史に思いをはせながらいただくバウムクーヘンは、格別なおいしさです。

★店名など詳しくはライブ配信でどうぞ

アイアーシェッケ

アイアーシェッケ
アイア(Eier)とは卵、シェッケ(Schecke)はまだらという意味で、焼いたケーキの表面がまだらになることに由来するともいわれています。

ドレスデン風アイアーシェッケは、スポンジやイースト生地の上にクヴァルクチーズの層、卵とバターたっぷりの層を重ねた3層構造が多く、このことから、14世紀の男性の衣類(3つの部分に分かれている)に由来するという説もあります。

ふわふわで甘さ控えめのチーズケーキは、日本人好みの味。
レスデンを訪れたら、ぜひお試しください!

 

ザウアーブラーテン

ザウアーブラーテン
 

ザウアーとは酸っぱいという意味で、お酢や香辛料に漬けこんだ牛肉を蒸し焼きにした、ボリュームたっぷりな1品です。ザウアーブラーテンは、ドイツ各地で食べられる郷土料理で、各地方ごとに様々なレシピがあります。
付け合わせの定番は、赤キャベツの煮込みと、クロース(他の地域ではクヌーデルとも呼ばれます)と呼ばれる大きなじゃがいも団子。

ものすごいボリュームなので、うんとお腹をすかせてから食べに行きましょう!

 

ザクセンワイン

ザクセンワイン
 

ドイツはビールだけじゃなく、ワインもおいしい国。13あるワイン産地のうち、最北東に位置するのがドレスデンを含むザクセンです。
エルべ川流域は寒暖の差が激しい気候により、良質のブドウが育ち、高品質のワインが生まれるのだそうです。
収穫量が少なく海外へ輸出されることがほとんどない希少価値の高いワインなので、地元で味わうのが一番。
なかでも、ザクセンならではの品種「金のリースリング (GOLDRIESLING)」はぜひ飲みたいワインです。

ドレスデンの近郊には見学できるワイナリーがいくつもあって、旅行者でも気軽に訪れることができます。ブドウ畑の中でいただくザクセンワインは最高ですよ!

 

SLにのってモーリッツブルク城へ

機関車
ドレスデンの近郊には、「レスニッツグルントバーン」という蒸気機関車が、今も現役で走っています。森の中を抜けるレトロなSLの旅は、まさに「世界の車窓から」気分。列車の中でザクセンワインを飲めるツアーもあります。

モーリッツブルク城
SLの旅の目的地は、ヨーロッパで最も美しい湖上の城のひとつとして知られる「モーリッツブルク城」。水面に映る姿は本当に優雅でロマンチック!

豪華絢爛なお城の中は、ガイドツアーで見学することができます。
併設のカフェでは、湖と森を眺めながらザクセンワインがいただけますよ。

 

レストランで+アルファの特別な体験

ドレスデンには、その場所自体が名所となっている、歴史あるレストランやカフェがたくさんあります。グルメはもちろん、+アルファの特別な体験は、きっと忘れられない思い出になると思います。

 

中世風レストラン

ドレスデンレストラン
ザクセン地方の郷土料理が堪能できる有名レストラン。インテリアもスタッフの衣装も中世風で、ライブ演奏も楽しめます。

★店名など詳しくはライブ配信でどうぞ

 

蒸気観光船クルーズ

エルべ川クルーズ
 

もうひとつ、ドレスデンでぜひおすすめしたいのが、エルべ川のクルーズ。
遊覧船「ヴァイセ・フロッテ」は、外輪蒸気船としては世界最古のもので、1836年から運行しています。

食事付のコースでは、絶景とグルメを同時に楽しむこともできますよ。
船上から眺める夕暮れから夜のバロック旧市街は、うっとりするほどロマンチックです。

 

ここまで食べ物をメインにご紹介してきましたが、ドレスデンには観光名所がとにかく豊富です!

 

ドレスデンの観光名所

フラウエン教会

フラウエン教会
ドレスデンのシンボルともいえるフラウエン教会は、第二次世界大戦で破壊された後、長い間廃墟のまま残されていたのですが、2005年にやっと再建作業が完了。
壁が黒白のつぎはぎのように見えるのは、瓦礫をできるだけ元の場所に忠実に埋め込んだため。
史上最大のパズル」ともいわれる作業を経てよみがえった、美しく優しい教会です。

 

君主の行列

君主の行列
奇跡的にドレスデン大空襲の被害を免れたのが、約2万5千枚ものマイセン磁器のタイルでできた壁「君主の行列」。タイルにはアウグスト強王の姿もしっかり描かれています。

そのほか、ツヴィンガー宮殿、ドレスデン城、ゼンパ―オペラなどなど、一見の価値ありな名所がぎっしり。バロック様式の建築がずらりと立ち並ぶ旧市街は、丸ごと博物館のようです

ガイドブックなどでは、ドレスデンの観光といえば、この旧市街がメインで紹介されていますが、じつはエルべ川を挟んだ対岸に広がる新市街、ノイシュタットも見どころたっぷり

 

クンストホーフ・パッサージュ

クンストホーフパッサージュ
トレンド発信地として注目されるノイシュタットのシンボルといえば、アーティストたちが運営する「クンストホーフ・パッサージュ」。5つの中庭が迷路のようにつながっていて、アパートや庭自体がアート作品となっているのが特徴です。遊び心がいっぱいで、カフェやショップも個性派揃い。豪華壮麗なバロック旧市街とはまた違った、ドレスデンの魅力が肌で感じられる場所です。

 

世界一美しい牛乳屋さん

世界一美しい牛乳屋
そして、新市街で見逃せないスポットといえば、「世界一美しい乳製品店」としてギネスブックに認定されているこのお店。
ビレロイ&ボッホのタイルで埋め尽くされた店内は圧倒される美しさ。カフェで名物チーズケーキをいただいたり、可愛いお土産探しをしたり、テンションが上がってしまうこと必至です。

ドイツ観光局のサイトでは、このお店のほか、ドレスデンやドイツ各地の人気観光スポットが3D映像で公開されています。
自分で操作しながら内部を見て回ることができるので、バーチャル探検を楽しめますよ。

ライブ配信では3D映像のほか、記事内で出せなかった店名など詳しい情報もお伝えしています。
ぜひご視聴ください!




 

これからもドイツと日本を繋いで、楽しいドイツや美味しいドイツをお届けできるよう計画中です。
自由に旅ができるようになるまで、おうちでお楽しみいただけたら嬉しいです。

 

 

 

 

坪井由美子

日本では「食」に関する仕事に従事。商品開発やリサーチ、テレビ・ラジオへの情報提供及び出演、執筆などに携わる。テレビ東京『テレビチャンピオン・甘味王選手権』で3度優勝するなど食いしん坊ぶりを発揮。2003年よりドイツに拠点を移しフリーライターとして活動。旅や食文化、最新トレンドなどリアルなドイツ事情を新聞、雑誌、ウェブメディアで発信。 総合情報サイト「オールアバウト」ドイツガイド担当 / ドイツ発フリーペーパー「ドイツ・ニュースダイジェスト」で『食いしん坊のための簡単おいしいレシピ ~Locker! & Lecker!~』連載中/2020年秋『在欧手抜き料理帖』(まほろば社)出版

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坪井由美子