シーラッハ著『犯罪』のブレイク以降、「ドイツミステリ」という言葉が日本に浸透しました。ミステリを代表とする知的エンタメ文芸は、社会・時代・人間のあり方を映し出す良い材料です。マライ・メントラインがご案内しながら考えます!
- 2014.07.02ひとつの節目に、ふりかえってみる!
『マライ・de・ミステリ』を書き始めてからもう2年以上経ちます。最初すぐにネタ切れするかと思ったら意外とそうでもない。しかも実はまだまだ続けられるみたいなので、自分でも恐ろしくなってきたところです。 …
- 2014.06.04仁義ある戦い! 翻訳ミステリ頂上作戦!
ミステリの年度ランキングといえば、「このミステリーがすごい!」「ミステリーが読みたい」「週刊文春ミステリーベスト10」など各種あります。その中にあって、翻訳ものに特化して特に印象深い内容を誇るのが、4…
- 2014.05.10「アンチ偽善」は「善」たりうるか???
過日、早川書房のミステリマガジン誌2013年12月号の「洋書案内」コーナーに、2012~2013年ドイツ読書界最大の話題作、『Er ist wieder da』の紹介文を書きました。これは、かのアドル…
- 2014.05.10君はジャンルを取るか知的好奇心の拡散を取るか?
ミステリをいくつも読み進めると、いつしか、ミステリの方法論だけでは飽き足らなくなる瞬間が訪れます。 たとえば、「ディープな心理描写」といえば傑作ミステリへの賛辞で取り上げられがちな要素ですけど、本当に…
- 2014.05.10オトナ読者をも圧倒するドイツYA小説の真髄!!
ヤングアダルト(YA)小説というジャンルがドイツでは隆盛しています。児童書から本格文学への橋渡しを行うための青少年向け小説というのが端的な定義です。 日本で同種の書物というと「ラノベ」という単語がつい…
- 2014.05.10二つで充分ですよ! でも仕掛けたのは一つだ!!
敢えて遠慮のない表現をすれば、1944年7月20日のヒトラー暗殺未遂事件というのは、戦時下ドイツを舞台にした最大のサスペンス的瞬間のひとつと言えるのではないかと思います。 そして、この事件をテーマとし…
- 2014.05.10真に知性を触発するものとは何か??
ゲーテ・インスティトゥート東京にて行われた『ドイツエンターテインメントの夕べ フォルカー・クッチャーを読む』(2013/9/28)は、おかげさまで非常に盛り上がりました。ご来場いただいた皆様、どうもあ…
- 2014.05.10輝ける「バカミス・ドイツ零年!!」の巻
激動のワイマール時代! 政治文化的な魑魅魍魎うごめく、「魔都」ベルリン!! その重厚で妖しい魅力を存分に描き出す、フォルカー・クッチャーの『ゲレオン・ラート警部』シリーズ第2巻、『死者の声なき声』 が…
- 2014.05.10Uボートに興味があっても無くても!!
夏です。夏といえば海。海といえば、ドイツ的にはUボート!! …えー、いささか強引な導入で恐縮ですが、皆様いかがお過ごしでしょう? 私は、「もとUボート基地の町」キールに帰郷しながらこの文章を書いており…
- 2014.05.10並び立つ2つの読書イベント
ドイツが誇る文化教育・研究機関であるゲーテ・インスティトゥート。 あのゲーテが、世界のゲーテが、昨今の翻訳ドイツミステリの盛り上がりに呼応して、ついに動いた!! じゃじゃ~ん!!! というわけで201…