【今週のドイツ語】Frosch im Hals
今日紹介するのは
Frosch im Hals
フロッシュ イム ハルツ
喉にカエルがいる という意味です。
想像すると気持ち悪いですが、これは喉がイガイガしたり、ひりひりしたり、ゔっゔうんっと、声がしわがれて出しづらい状況のことを指します。
風邪を引いていたり、前日に大声を出しすぎたせいだったり、原因は様々です。
喉がガラガラいってるからカエルなのかな?と思いがちですが、実は由来は違います。
舌の下、口の底の部分の唾液が作られる場所が炎症を起こし、大きく、ひどい時にはアーモンド大に腫れてしまう病気を "ranula" といいます。ranulaができると、飲み込んだり話したりがとてもしづらくなります。
この "ranula" 、実はラテン語で小さなカエルという意味なんです。腫れて膨らんでしまった炎症部が、カエルがぷくーっと膨らんでいる様子に似ていることから名付けられたそう。
この「小さなカエル」のせいで声が出しづらい、ということから派生して、原因はranula(ドイツ語でFroschgeschwulst とも)に限らず、広く一般的に喉がガラガラ声が出ない・出しにくいという時に「喉にカエルがいる」というようになりました。
ちなみに、ranulaは日本語でもガマ腫と呼ぶそうですよ。
最後に、わかりやすい例として…
YouTubeに、まさに喉にカエルがいて困っているドイツの公共放送ZDFのアナウンサーの動画を見つけました。
冒頭は軽快にニュースを読み始めますが、すぐに ゔゔんっ、と咳払いし「これはひどい」とお水を飲みます。
それでも治らず、「まずはVTRどうぞ。その間に声を取り戻します。」とVTRに振っていました。
今週のドイツ語
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