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『真田丸』とEUと『帰ってきたヒトラー』と世界難民の日

©German Embassy Tokyo

『真田丸』とEUと『帰ってきたヒトラー』と世界難民の日

最近の新聞紙上は23日に行われるイギリスのEU離脱を問う国民投票のことばかり。
そして先日の放送で北条が滅亡した『真田丸』。
秀吉が戦国の世にピリオドを打つと全国の大名を束ねた事と、それまで戦争が絶えなかったヨーロッパの地に平和をもたらす為に作られたEUがどうしてもダブってしまう・・・
秀吉はその後お隣に手を伸ばし過ぎて破滅へと向かうが、果たしてEUは今後どうなっていくのか。

イギリスがEU離脱を問う背景には経済的問題を難民や移民受け入れ問題と結び付けて考える人も多い。
安い賃金で働かれて職が無くなるとか・・・

そして今日観た『帰ってきたヒトラー』でも、新しい隣人に対し嫌悪感丸出しの意見をヒトラーにぶつける場面が。

©German Embassy Tokyo

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この映画、コメディとは言うもののなかなか深い。
初版発行が2012年で2015年にドイツで公開。
だからところどころに散りばめられた政治的風刺はなかなか毒々しい。
ただ、これまで「ヒトラー=(イコール)タブー」と思ってきたボクには、違和感を感じる。
カフェで店員さんを呼ぶ時も、学校で挙手をする時も、「あの」ポーズを意識して決して「そう」ならない様に、例えば手を握り人差し指だけ立てて手を挙げたりと、生活の中に戒めが受け継がれているドイツで・・・
劇中ではヒトラー似のコメディアンと周りから取り扱われても迎合せず己の道を行くヒトラー。
「本人」なのだから当たり前で現代での立ち位置を知らない事も重なり何も悪怯れず、却って「当時」の様に人々が煽られていく様子が怖い。
どこからどこまでがドキュメンタリーなのか分からないが、そうした映画の手法がより観客を引きつけていく・・・

人々が「過去の所為で・・・」と訴え、ヒトラーに対し「お前の所為だ!」と言わないのはヒトラーが「似ている」だけで「本人であるはずが無い」ということからか。
でも、その裏にはそのヒトラーを生み出した、選挙で選んだのが当時の国民であったことを映画は意図してる?

戦後70年が過ぎ殆どの人が当時を体験していない、知らない、ましてや「生(なま)」のヒトラーを知らないことが、また最悪の過去の繰り返しの始まりかと思わせる。

ただ、認知症の老女がヒトラーに気付き家から追い出した場面は、脳裏に深く刻まれた悲しい体験がそう簡単には忘れ去られない、人間の本質を表すという事か・・・

もちろん十分笑わせて貰いましたよ♪
ツウ好みの笑いのツボも用意されてて、映画館には年輩の男性の笑い声がよく響いてました。

そして今日は「世界難民の日」。
©German Embassy Tokyo

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表参道駅のB1出口近くで写真展が開催中(6月26日迄)とのことで行ってみました。
映画にもEUの問題にも出てきた難民問題。
夜、人通りが多い地下道は、家路を急ぐ人が多く立ち止まる人は少ない。

写真展に気付いたOLさんが通り過ぎながら「難民は怖い」と話していたのを耳にして、まさにこれが現実と実感。
ボクはこの意見を非難するつもりは無く、むしろ率直な意見と思う。
見ず知らずで言葉も通じない、習慣・宗教も違う人がもしお隣に越してきたら、心から歓迎することが出来るだろうか。
もしかしたら自分の生活が脅かされるのではと悪い方向に考えてしまうかも・・・
でも、「難民」としてやってくる人たちは見ず知らずの土地に来て、孤独でもっともっと不安で怖い思いをしてるはず・・・
もし、日本が戦争に巻き込まれて多くの日本人が難民になったら・・・

考えさせられる今日この頃です=-_-=

(20. Juni 2016)



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