- 2018.07.14もし自分が彼女だったら、もう少しマシな動き方が出来たのか?:映画『ゲッベルスと私』
映画『ゲッベルスと私』は、かのナチス宣伝魔王ゲッベルスの秘書を勤めた経験から第三帝国枢要の空気感を知るブルンヒルデ・ポムゼル氏(2013年の収録当時103歳で意識・発言内容ともに明瞭、その後2017年…
- 2016.07.25帰ってきたヒトラー:広報活動を通じて「視えた」ものとは!
『帰ってきたヒトラー』、おかげさまで小説も映画も予想をはるかに超えるヒット作となりました。この展開には原作出版の河出書房新社さんも映画配給のギャガさんも心底驚いた、というのが正直なところです。それだけ…
- 2016.06.09和製ホラーは絶滅収容所の夢を見るか?…その名は『屍鬼』
「貞子vs伽椰子 恐怖の始球式!」など昨今はネタとしての展開が目立つものの、和製ホラー(Jホラー)作品は、日本独特のじっとりとした恐怖マインドを昇華させた文化媒体として世界的人気を誇っています。 一見…
- 2016.05.27映画『帰ってきたヒトラー』:気になったらマスト観るべし!
前回記事で少しご紹介した、映画版『帰ってきたヒトラー』。 観る前に原作小説を読むべきか、観てから読むべきか、あるいは読まなくてもおっけーか? 1945年、死の瞬間にタイムスリップして現代に蘇ったヒトラ…
- 2016.04.24『帰ってきたヒトラー』文庫化! そして映画版日本上陸!
ドイツだけでなく日本でも超話題作となった、あの禁断の傑作小説『帰ってきたヒトラー』が2016年4月、文庫化しました。そういえば、このブログでも過去2回取り上げている(1回目und2回目)わけで、縁が深…
- 2015.10.07映画『ヒトラー暗殺、13分の誤算』:神の見えざる手に我々は何を見るべきか!
1939年11月8日、対ポーランド戦の圧勝に意気あがるナチスドイツ、ミュンヘン。ひとりの家具職人が製作した精巧で強力な時限爆弾が、演説会場のアドルフ・ヒトラーを狙っていた。事前に周到に調査したヒトラー…
- 2015.07.19『ゲルマニア』それは出口の無い迷宮の中での捜査!
戦時下を舞台にした「第三帝国もの」本格サスペンス… といえば英米作家的にはひとつのドル箱ですが、ドイツ人エンタメ作家にとってなかなか踏み込みにくい分野でした。目に見えない自戒の壁があった感じです。ドイ…
- 2015.03.03映画『パリよ、永遠に』:パリ解放を描く究極の心理劇!
第二次世界大戦終盤。 ヒトラーから「パリを死守せよ。もし撤退するなら徹底的に破壊せよ!」と厳命を受けたパリ防衛司令官フォン・コルティッツ将軍のもとに、パリ駐在スウェーデン総領事ラウル・ノルドリンクが現…
- 2014.10.18歴史映画で知的探究心を刺激してみる!【シャトーブリアンからの手紙】
2014年秋、日本にて、『シャトーブリアンからの手紙』という映画が絶賛公開されます。詳細についてはこちらをご覧ください。内容を端的に申し上げると、 ①第三帝国が占領下フランスで犯した大量処刑事件(抗独…
- 2014.08.06『沈黙を破る者』は、実際には何を「破った」のか?
酒寄進一さんの超人的な(いや、彼は実際に超人なので「的」は不要だ!)翻訳活動の成果というべきか、最近は「ドイツミステリ」という言葉がけっこう文芸界に浸透してきたようで、新刊のオビにも大書されていたりし…