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ドイツでコロナになったら…!?〜息子2人が実際に感染した話〜

ドイツでコロナになったら…!?〜息子2人が実際に感染した話〜

こんにちは、ドイツはシュトゥットガルト近郊の畑や公園で二児の男子を追いかけ回しているふくいWUみらいです。

まずは強烈なタイトルを掲げましたので、その答えから端的に。

ドイツでコロナに感染したら、まずはかかりつけ医に電話する。

あとは指示通りに動くだけ。

焦らないで大丈夫です。

しっかりとシステム化された医療体制と迅速な政府の対応で、大体のことはスムーズにいきます。

 

「大体のことは」と書いたのは、1点だけどうしてもうまくいかなかったことがありまして、、、でもそれも大した問題ではなかったので、また後ほど書きますね。

(※ここにあげる内容は、あくまでも一個人が感染し、無症状あるいは軽症状であったときのシステムの流れにのみに特化して、一個人の感想を書いたものです。)

 

タイトル通り、我が家では息子二人(2歳と4歳)が、ドイツで新型コロナウィルス(UK型)に感染しました。この5月末のことです。

幸い二人とも軽い風邪の症状はあったものの至って元気で、それが何よりでした。小児科医母らも、新型コロナウィルスの治療方法はない。よく食べて飲んで、よく休んで、健康な生活を送ること。とのことだったので、指示通りの生活を送って症状が悪化しないようには心がけましたが、特に何かしたという感覚は何もありません。

では、一体何が大変だったかというと、

・14日間も幼児二人が家から一歩も出られなかったこと。

・私たち夫婦も濃厚接触者(ドイツでは、接触者カテゴリー1:密閉された空間に15分以上感染者と一緒にいた者)なので家から出られず、生活するのに必要なものの買い物すら行けなかったこと。

・ずっと旦那が家にいること。

新型イライラウィルス感染者(旦那)との接触者カテゴリー1なので、

子ども達もイライラ。

私もイライライライライライライラ。

すると旦那のイライラ症状もまた悪化し、

みんなでイライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライラ。

子どもたち二人がなんせ暴れ倒すので、旦那がイライラするのも仕方ないんですが。


そんな家庭崩壊の様子を漫画にしたので、ご覧ください。



































その他もいくつかコロナテーマで漫画を描きました。よかったら覗いて見てください。

長男の自宅隔離1回目▼▼▼




厳し目のロックダウン▼▼▼ 


 
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ドイツのマスク事情▼▼▼ 


 
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息子二人が新型コロナウィルスに感染したとわかった経緯とその後の流れ

その頃の息子たちの幼稚園(年齢でKrippeとKindergartenには分かれていますが、同じ幼稚園です)では、週2回クイックテスト(Antigen-Schnelltest/抗原検査)をしてから登園する決まりでした。それは州や市単位で決められたことで、その検査薬も政府から支給され、幼稚園から無料配布されていました。

そのクイックテストは週2回(月・水曜日)、朝起きてすぐ自宅で検査してから検査結果を先生に報告する流れ。

月か水曜が祝日や欠席をした場合は、次に幼稚園に行く日の朝にする。

その週はたまたま月曜日が祝日だったので、火曜日にクイックテスト。

息子二人とも陰性。

普通に幼稚園で1日を過ごし、迎えに行くと長男は腹痛を訴えたと。二男は咳がたくさん出ていたと、各先生から報告あり。

その日の夜、長男は熱が38度ちょうど。ドイツの幼稚園では熱で欠席しないといけない体温は38度以上。日本は37.5度以上。ーーー西洋人の体温はアジア人より高い?! コロナは関係なくもともと熱が下がってから24時間は家にいないといけないルール。

長男は絶対にアウトだし、二男も咳が出ているので水曜日は二人とも休ませた。

でも(これはいつもですが)休ませたことを後悔するほどの元気さ。幼稚園に欠席連絡の電話をした途端、スイッチが入ったように元気に暴れ出す、、、子どもあるあるです。

私は毎週受けているオンラインのズンバコースもしたが、半分以上邪魔され挙句の果てには二人に馬乗りされ、髪を手綱代わりに引っ張られたまま終わる。とりあえず一日そんな調子で、私は明日はきっと幼稚園に行ってもらおう!と決意する。

 

翌朝長男はまだ咳が残ってるので休ませようと思ったが、二男は元気だったので幼稚園に行くためにクイックテストをした。

 

ら、うっすら陽性。

 

まさかの陽性。

 

急いで仕事に出かけた旦那に連絡し、戻ってきてもらう。そして家族全員クイックテスト、、、長男もうっすら陽性

 

その時点で子ども達の幼稚園には連絡を入れ、「ルールとしてはPCR検査を受けること」と告げられる。その日のうちに息子二人はいつもの(ドイツはホームドクター制)小児科(がPCR検査をしているところだったので)PCR検査→7時間後に結果がラボのアプリで出て、二人とも陽性。UKの変異株。

 

その結果が出たと同時に、幼稚園に連絡。その日中に幼稚園から息子たちの各クラスは明日から閉鎖のメールが来た。

翌朝、市の保健所から電話があり、いくつか質問を受ける。

いつから症状が出たか。その症状の出た日から数えて何日間の自宅隔離になるかは、その電話のその場で決まる。うちの息子たちは花粉症の疑いもあって、年がら年中鼻水を垂らしているので、正直いつから症状が出始めたかは定かではない。もっと言えば、その前の週は旦那も風邪をひいていた。でも、感染拡大を防ぐための隔離なので、隔離期間は長くなるが安全をとって一番近い発症日で申告。

その他、濃厚接触者である私たち両親も5日後以降にPCR検査を受けること。感染者である息子二人の検温と症状の書き出しを1日2回指定されたフォーム(Eメールで届く)に記入し、14日目に保健所に返信メールすること。を保健所の担当の方から説明を受けて、電話終了。

補足として兄弟の情報も共有されているようです。最初は長男だけのケースに対しての電話だったのですが、途中であった濃厚接触者を知るための家族構成確認で、二男もPCR検査陽性の旨を伝えると、電話の向こうでパパッと調べて情報を見つけていました。よって、2回あるはずの電話が1回で済みました。通常は感染者1人に対して1本電話が来るはずです。

 

長く複雑に書いてしまいましたが、特に難しいことも、対応が遅い・連絡がつかないといったこともなく、大丈夫でした。 

 

コロナ感染が疑われたら、以下の4ステップ!

 

①かかりつけ医(かPCR検査をしているところ)に連絡し検査予約を取る。

 

②PCR検査後、ラボアプリをダウンロードし、検査の時に渡されたQRコードを読み取る。検査結果の状況が随時更新されるので追跡する。

 

③結果が出たら保健所、もし幼稚園や学校・仕事場など集団濃厚接触が疑われる組織に所属していたら、そこに連絡して指示を仰ぐ。

 

④陽性結果の場合はかかりつけ医や所属組織から保健所に連絡がいき、数日内に連絡が来る。あとは保健所の指示に従うのみ。

 

 

 

「ラボに搬送中」

ここで最初に書いた「1点だけどうしてもうまくいかなかったこと」を書こうと思います。

 

②のアプリに問題があったことです。いくらPCR検査の結果を追跡しても、私の状況だけ変化しなかったのです。旦那と同時に受けたのですが、

 

旦那の状況は順調に

 

「ラボに搬送中」→「作業中」→「結果:陰性」

 

と24時間以内に進んでいく中、

 

私の状況はいつまでも

 

「ラボに搬送中」

 

二日たっても、三日たっても、

 

「ラボに搬送中」

 

「ラボに搬送中」の横に「検査結果が出るまでには最大三日間を要するので、三日たっても結果が出ない場合は、各ラボに問い合わせてください。」と書いてあるので、真面目に三日間待ちました。

 

四日目の朝、何回見たかわからない「ラボに搬送中」の文字を確認し、ラボに電話をするも通じず。

 

あまりに通じないのでラボの電話番号が合っているか確認しようと、検査を受けたかかりつけ医に電話をすると、

 

あっさり「あ、陰性よ。」

 

「え?結果出てたの?アプリはずっと「ラボに搬送中」ってなってるんだけど???」

 

「ああ、なんかそういう不具合よくあるみたいよ。」

 

ちーん。

 

真面目に三日間も待たずに、旦那の結果が出た時点で電話すればよかった。

 

この画面を「片想い中の相手に、告白メッセージを送ったが返事がなかなかこない」とき並みにチェックしましたよ。

 



まとめ

ドイツでコロナに感染しても、医療・行政の体制面では安心できると思います。問題は、症状が重かった場合と、精神面です。14日間も隔離されるんだというプレッシャーが重くのしかかって来ます。それはドイツだからどうのという話ではなく、どこの国にいても同じように影響することですね。

ただ、同時に、私たちは人の優しさに支えられて生きているんだなぁとつくづく再確認した14日間でもありました。

買い物に行ってくれたり料理を届けてくれたり、運良く日本から母が食料品と絵本やおもちゃを送ってくれたタイミングも合ったり。また、温かい励ましのメッセージをたくさんいただいたり、オンラインで話したり。

物理的には隔離されていても、心では繋がることができたのが何よりも支えでしたし、幸せでした。

 

実は今年1月には日本の母も感染していまして、年齢やひとり暮らしのこともありとても心配しました。無症状で元気だったのが救いでしたが、母本人も海外に住んでいるので何もできない私たちも不安な14日間でした。

もういつ誰がなってもおかしくない中、まだまだ先が見通しづらい状況で世界中の人が疲れています。でも、ドイツ(の私の住んでいる辺り)では、人々はこの状況を受け入れてうまく付き合っているように感じます。子どもたちが感染したことを告げても、差別やバイ菌のように扱われるなんてことは一切なかったです。

 

私たちは、感染したのが体制の整ったドイツでよかったと思っています。もちろん感染しないこと、自宅隔離にならないことが一番ですが、例え感染したとしてもここなら落ち着いて過ごせると思います。

 

最後になりましたが、1日も早い新型コロナウイルス感染症の終息と、皆様のご健康をお祈り申し上げます。

我が家には庭があったことは大きな救いでした。



ふくい WU みらい

京都出身、東京やNYに武者修行に出るも、どんな都会に行っても抜けない関西気質。今は、ドイツ南西部シュトゥットガルト近郊の田舎町で関西人してます。 旦那の経歴はやや複雑で、香港出身でカナダ育ち、でも国籍はイギリス。2017年2月に大阪で長男を出産し、その年の10月にドイツへ移住。2019年5月にドイツで二男を出産し、4人家族に。 ドイツの森や畑で2人の男子を追い回す日々の傍ら、在独日本人の子ども達に日本語を教えることを生業としています。生徒たちには標準語を心掛けていますが、2人の息子は、英語・ドイツ語・広東語・関西弁のマルチリンガル目指し中。 旅行だけでは味わえないドイツ生活あるあるを、子育て視点から紹介できたらと思います。 ▼インスタグラムでもドイツ子育て漫画を載せています▼

Instagram : https://www.instagram.com/fukui.mirai/

ふくい WU みらい