年の瀬のアイスリンクは大賑わい 家族や友人と過ごすスケートの時間
連載「アクティブ ドイツ!」<5>
前回レポートしたスタジアム“ジグナル・イドゥナ・パーク”と同じエリアにあるドルトムントのアイスリンク「Eissportzentrum Westfalen」(アイススポーツツェントルム・ヴェストファーレン)へ行ってきました。“アイススポーツセンター”と名にあるとおり、一般向けのスケートのほかスピードスケート、アイスダンス、アイスホッケーなどの大会がマルチに開催されるアイスリンクです。わたしも冬の風物詩、スケートにチャレンジ。小学校以来のアイスリンクは、いかに…(2016年12月30日)
|ホリデーシーズンに人気のアクティビティ
アイススポーツツェントルム・ヴェストファーレンの一般スケートのオープン時間は各回2〜3時間で、1日に最大3回まで実施されます。29日の16:00からの回へ出向くと、年の瀬ですがなんのそのの大混雑。日頃から掃除を徹底的にして磨き上げるドイツ人には年末に一気にまとめて大掃除をする文化はありませんし、ごちそうなどを作り準備をしなければならない家族大集合のイベントはクリスマスに終えてしまっています。あとはホリデーを楽しむだけ、とばかりにあちこちでリラックスした笑顔がはじけていました。スケート場の客層は、同性の友だち同士や家族みんなというグループがたくさん。話しながらスムーズにスケートをしている親子もいます。アイススポーツツェントルム・ヴェストファーレンのシーズンインは9月、終わりは4月頭ということで比較的オープン期間が長いにもかかわらず、やっぱり寒くなってからが本番ということですね。“マイシューズ”を持ち込む人も多く、そんな履きなれた靴で滑走するアイスリンクは、けっこうなスピードで反時計回りに渦ができていました。
冬季限定かつイルミネーションもきらびやかに…という東京都心のようなスケート場では、恋人同士が多く形だけスケートをするというかんじだったので、あまりの様子の違いにおののいてしまいました。ともあれアイスリンクへ。ぎゃーーこんなにつるつる滑るんだっけ? 昔どんな風に滑っていたかなんて全然思い出せないんですけど。へっぴり腰でちっとも前へ進まないわたしの横を、子どもたちが華麗に通り過ぎていきました。
|定期的にイベント開催 「シングルパーティー」も
一般走行スケートの入場料は2.5ユーロ(約310円)ですが、ある時間枠では3ユーロ(約370円)になることがあります。それは土曜夜20:00からの「ディスコ走行」。ディスコ走行より早めの時間枠には、ティーンエージャー向けディスコもあります。一般走行時でもただでさえ大音量のクラブ音楽がかかっているのに、ディスコになっちゃうとどこまですごいのでしょうか? とても興味があります。ウェブサイトを見ると、照明が落とされカラフルなライトの下、アイスリンクにひしめく男女の写真がありました。そのほか、平日早めにはシニア向けの時間枠。また月イチでイベントナイトも組まれていて、ハロウィーンやクリスマスといったシーズナルな催しにまぎれて、「シングルパーティー」というイベント名もありました。お一人様大集合、これは楽しそうです。「おっとっと、失礼」「わぁ滑れた!」――いろいろな出逢いを想像しただけで笑顔になります。それとも、もっと気合いが入っているのでしょうか? 潜入取材をしなければいけなそうですね。
|会場の稼働は太陽光?
アイスリンクを稼働させる電力は、大音量の音楽やカラフルな照明しかり、太陽光によりまかなわれているのかもしれません。チケット販売機の上に、アイススポーツツェントルム・ヴェストファーレンのソーラー発電量が掲示されていたからです。隙きがないエコっぷりです。丸一日天気がよかったこの日の電力生産量は、トータル「673kWh(キロワットアワー)」。673kWhというと例えば、1200Wの電気ストーブ100台を5時間半稼働できるだけのエネルギーですから、決して少ない数字ではありません。わたしたちが訪れた時はまだ夕焼けの時間帯。いまこの瞬間「1.4kW(キロワット)」の発電がされていると表示されていました。
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持参シューズが多かったのはレンタルシューズがガチガチでひどいクオリティーだからということもあるかもしれません。レンタル4ユーロ(約500円)もするのに。早速ネットで調べてみると、安いもので30ユーロくらい(約3,700円)から新品のスケートシューズが売られていました。なんだ、買っちゃおうかな。そしてひとりでコツコツ通おうかな。今回は30分だけの集中スケーティングでしたが、めちゃくちゃ汗をかきました。へっぴり腰だったのに。あぁビールがおいしく飲めそうです!(これが、スケートに通おうかなと思った最大の理由だったり)