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歴史からワインまで楽しめる街、マインツ

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歴史からワインまで楽しめる街、マインツ

みなさんこんにちは。3月も終わりが近づき、フランクフルトにもやっと春が到来してきました。去年の記事にも書きましたが、そろそろベアラオホと白アスパラガスの季節です!

 

さて、今回お伝えする、そんな春におすすめな小旅行先はマインツ(Mainz)です。

ライン川を眺めてのお散歩も気持ちが良い!
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マインツはフランクフルトから電車で約1時間、マイン川とライン川の合流地にあるラインラントプファルツ州の都市です。フランクフルト空港からは約30分なので、日本から到着して最初の訪問地としてもおすすめです!

 

マインツといえば、ケルン、デュッセルドルフに並びカーニバルが有名です。残念ながら今年のカーニバルは中止でしたが、こちらも見ものです!

 

また、マインツと聞くと「マインツ大司教」を思い出す方もいるのではないでしょうか。私も高校で世界史を勉強した際、初めてマインツという都市を知った記憶があります。

マインツ大司教区は8世紀から19世紀初めまで、神聖ローマ帝国でも相当の領地を持つ力のあるローマ属州都市でした。そのため、今でも街のあちこちに当時の面影を見ることができます。

 

フランクフルトからマインツに電車で来ると、最初にローマ劇場(Mainz Römisches Theater)に到着します。電車内からも見えるこのローマ遺跡は、1884年に駅を建築中に発見されたそうです。



さて、マインツ旧市街に向かいましょう。旧市街の真ん中に中央広場が広がり、その横に大聖堂(Mainzer Dom)が聳え立っています。マインツ大聖堂はトーリアとケルンの大聖堂に並ぶドイツの3大ロマネスク大聖堂です。堂内は広く、宗教画や銅像を見ることができます。また、中央広場では火曜、金曜、土曜日の朝7時〜14時まで市場が開かれ新鮮な野菜やパン、チーズから肉、魚までなんでも出揃います。お土産になるような雑貨や特産品なども出ているので歩いてみると楽しいです。そして春には白アスパラガスが山積みになって販売されます!

 



内部は広々としており、宗教画が描かれています。
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広場から少し奥に行くと、活版印刷技術を発明したヨハネス・グーテンベルクの博物館(Gutenberg-Museum)があります。日本語の音声ガイドは残念ながらありませんが、訪れる価値がある素敵な建物の博物館です。

中央広場に面する立派な建物です。@tomogermany



さあ、旧市街を歩いてみましょう。中央広場から少し南に出ると、アウグスティナー通り(Augustiner Straße)という歩行者天国があります。ここはカフェや雑貨店、そして教会も立ち並ぶ賑やかな通りです。通りには薄ピンク色のアウグスティナー教会(Augustinerkirche)があります。気づかないで通り過ぎてしまいそうなほど、教会のように見えない外見ですが、内装が豪華でとても美しいそうので、ぜひ覗いてみてください。

(残念ながら私が訪れた日は結婚式のため、内部見学が禁止でした・・・)

 

ウィンドウショッピングも楽しいアウグスティナー通り。@tomogermany



 



 

そしてもう一つ、この通りで外せないのがキルヒガルテン(Kirchgarten)と呼ばれる、木組の家々が立ち並ぶ一角です。小さな一角ですが、可愛らしいのでぜひ立ち寄っていただきたいところです。



旧市街を背にしてキルヒガルテンを過ぎ、少し丘を登っていくと、サーモンピンク色のゴシック様式の聖シュテファン教会(St. Stefankirche) が目に入ります。この教会は私のお気に入り。



中に入ってみるとなんと青い光に包まれた空間が広がっています。青の光は、青をモチーフとしたステンドグラスから漏れる太陽光で、フランス画家マーク・シャガールによる作品です。彼のステンドグラスはマインツと、スイスはチューリヒのフラウエン教会でしか見られませんが、このシャガールブルーと呼ばれる青いステンドグラスはマインツだけ。壁一面からの光が神秘的で感動的な空間を作り出します。私が訪れた日は、ちょうど結婚式が行われていました。偶然見たのにも関わらず、青い光の中での音楽やセレモニーは全く関係のない私でも涙が溢れるほど素敵でした。

 

神聖な雰囲気が出ています。@tomogermany



 



街中には他にも数多くの教会や歴史的建造物が存在します。

もう一つ私のおすすめ地は、聖ペーター教会(katholischen Pfarrei St. Peter)。中央広場から北の方に向かったライン川近くにある、こちらもピンク色の教会です。内装が煌びやかで、ステンドグラスからピンク色の光が差し込みます。他の観光地とは少し離れていますが、時間があったらぜひ足を伸ばして欲しい教会の一つです。



 

ローマ・ゲルマン博物館(Römisch-Germanisches Zentralmuseum)、古代航海博物館(Museum für Antike Schifffahrt)やマインツ州立博物館(Landesmuseum Mainz)など多くの博物館もあるので、ゆっくり観光されたい方はぜひ宿泊されると良いのではないでしょうか。

 

また、夏にはライン川にて花火大会(Mainz Sommerlicher)もあります。会場にはドイツ料理や地域料理など屋台が立ち並びます。マインツ産のワインを飲みながら花火を見上げるのも夏の楽しみの一つです。今年はどうなるかわかりませんが、またいつか訪れたいお祭りです。



そう、マインツはワインも有名なのです!マインツのある、ラインヘッセン地方はドイツ最大のワイン生産地で「ライン川の膝」と呼ばれる蛇行地帯に位置するワイン畑では、多様な種類のワインが生産されています。

次回は、マインツ近郊のワインの美味しい街から始まるライン川クルーズをお届けしたいと思います!

 

まだまだ厳しい日が続きますが、皆様も健康にお気をつけください。

 

もこちゃん

茨城県出身。幼いときにスイスに住んだことがきっかけで海外、特にドイツ語圏に興味を持つ。大学卒業後、ドイツ関係の仕事を転々とし、2018年からフランクフルトに在住。仕事後や週末の趣味はボルダリングやドイツ国内、ヨーロッパ各地の小旅行。

もこちゃん