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子供たちのためのアートミュージアム『MACHmit! Museum』!

子供たちのためのアートミュージアム『MACHmit! Museum』!

こんにちは、ベルリン在住・イラストレーターのKiKiです◎

2年前オペア留学をしていたときに、ホストママに話を聞き、ずっと気になっていた美術館があります。それは『見て・触って・感じて・考える』をテーマにつくられた、子供たちのためのアートミュージアム『MACHmit! Museum』。結局オペア時代はタイミングが合わず、ホストキッズと一緒にいくことができなかったのですが、今回とても嬉しいことに取材の機会を頂き、訪れることができました。『MACHmit! Museum』のみなさん、お忙し中本当にありがとうございました!

ということで今回は『ベルリンの子供達とアート』をテーマに、『MACHmit! Museum』とその取り組みについてご紹介したいと思います。

 

子供たちのためのアートミュージアム『MACHmit! Museum』

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小さな子供がいる家族が多く住む地域、プレンツラウアー・ベルクにそのミュージアムはあります。

名前は『MACHmit! Museum』。意味は直訳すると『一緒にしよう!美術館』。その名の通り、子供たちの新しい発見と好奇心を沢山試すことができる展示や仕掛け、企画が盛りだくさん!

1992年、非営利団体Netzwerk Spiel/Kultur Prenzlauer Berg によって、”子供と青少年の美術館”としてプレンツラウアーベルクにつくられたのが始まりです。2003年、プレンツラウアーベルクの改修されたエリアス教会に移動しました。

 

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教会の美しい壁画も、そのまま残されています。

それ以来、美術館はヘルムホルツ広場を活気のある子供に優しい地区に変えることに大きく貢献してきました。 美術館には2つのフロアと、展示が行われている元教会の塔があります。

そこでは常に子供の好奇心を刺激するとっても面白い常設展示と、さらに工芸と芸術の新しい機会と活動のために年に2〜3回の新しい展示会を企画しています。またベルリンのアーティストとのコラボレーションや、子供の誕生日パーティーを開催するなど、地域との関わりもとても大切にしています。

このように子供たちへのアートを通した学びを提供するためにつくられた美術館は、政府などの多くのパートナーたちの支援によって運営が成り立っています。この背景からも、ドイツという国自体が『子供達とアート教育の重要性』をしっかりと理解していることが伺えます。

 

積極的に、近隣の小学校や幼稚園の授業と連携したプロジェクトも行っています。

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Copyright : Eva von Schirach / MACHmit! Museum

美術館には一般の来場客の他、毎日近隣の小学生や幼稚園児たちが授業の一環としてここを訪れています。

常設と企画の展示のほか、自由に工作ができる場所や活版印刷を体験できる、素晴らしい設備が揃った工房があり、学校の授業では補えない創作活動の場所として提供しているのです。

 

建物の構造も、とってもユニーク!

教会を改装された建物の中は、最初少し迷子になりそうなくらい変わっていて、面白い仕掛けが沢山見られます。

 

例えば、コドモたちの博士のようなひらめきで、いろんな遊び方ができそうな湾曲した壁!

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それから、美術館のいたるところに設置されているベルリンのアーティストたちが制作した作品から、インスパイアを受けて遊んでいる子供達がいたり。。

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Copyright : Eva von Schirach / MACHmit! Museum

 

こちらは、子供達が体を存分に動かして遊ぶことを考えてつくられた『Kletterregal』。直訳すると『登山する棚』。子供達が思い思いに、登って、飛んで、駆け回れる場所。思いっきりはしゃげるくらい、広さも十分。

Kletterregal

Copyright : MACHmit! Museum

 

私がミュージアムを訪れたのは、学校や幼稚園がそろそろ終わる午後の14時頃。続々とママやパパたちと一緒にやってきたコドモたちの笑い声で、とても賑やかでした◎

 

Kletterregal innen

Copyright : MACHmit! Museum

 

 

 

世界中の絵本が集まった、秘密の図書館。

階段を上がり、塔へ登っていくと小さなドアがあります。その扉を開くと、小さな秘密の図書館が。

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ここには世界中の絵本が集まっていて、子供たちはいろんな国の言葉たちにも見て触れることができます。もちろん日本の絵本もありましたよ。読むことはできなくても、世界にはこんなに違う言葉の形があるということを小さな頃から知ることができるのは、とても素敵な環境だと思いました。

ここでは、パパやママたちと一緒に自由に絵本を読むことはもちろん、定期的に読み聞かせのイベントも行っています。絵本作家さんを招いたトークショーが行われることもあるのだそう。

絵本がたくさん並んだ本棚以外にの壁にも、標本などへんてこなコレクションがたくさん!小さな空間で、なんだか落ち着く、でもワクワクがいっぱい詰まった秘密基地のような場所でした。

 

現在開催中の展示『auf dem holzweg』では、自然について見て触って学ぶことができる仕掛けがたくさん!

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Copyright : Eva von Schirach / MACHmit! Museum

 

輝く木々たちを見つけたり、森のお風呂に入ったり、美術館で雪合戦(トウモロコシで出来た安全な雪で遊ぶことができます)をしたり、巨大な森を見つけたり、松の香りを嗅いだり、さまざまな種類の木材を調べたり、木造の小屋を建てる木工ワークショップが開催されたり……、たくさんのことを体験を通して、自然の大切さを学ぶことができる展示になっています。

 

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Copyright : Eva von Schirach / MACHmit! Museum

本物の迫力のある、でもどこか優しい雰囲気の木株たちが、いたるところに展示されて、子供達の訪問を持っています。

 

個人的に1番気になった展示はこちら。ここでは、木材でつくられたベッドで寝ることができるのですが…これは何の体験ができる展示だと思いますか?

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Copyright : Eva von Schirach / MACHmit! Museum

 

答えは『森林浴』!この展示の説明の中にある『森のお風呂に入ったり…』というのは、このことだったのです。森林浴は実は日本だけにある言葉で、以下のように説明されています。

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『森林浴』

日本では多くの人々が森に入浴しにいきます。森たちの気持ちに深くひたり、リラックスするのです。

あなたはどのように森で入浴しますか?

 

木々の自然の香りを思いっきり胸いっぱいに吸いこみ、横になってリラックスする。森の気持ちにひたり、森林浴を体験できる場所なのです。私のその空間に顔を入れてみましたが、新鮮な自然の木の香りでとてもリラックスできました。

自然について考えるをテーマにした展示の中で、日本の文化が紹介されていることをとても嬉しく思いました。

 

また、体験ゾーンだけでなく『気候変動や学生デモに関する情報』についての展示も充実してます。

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木々たちと友達のように触れ合える展示を通して、今私たちが抱えている環境問題について、子供達はそれぞれ何を感じ、何を考えるのでしょうか。

※この企画展は2020年6月7日まで行われています。

 

アートを通して子供たちの自主性を育てていく、とても大切なミュージアム。

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Copyright : MACHmit! Museum

いかがでしたでしょうか。

案内してくださった広報担当の方が繰り返しおっしゃっていたことは、『このミュージアムは子供たちの見て・触って・感じて・自分で考える力をアートを通して培ってもらうために、様々な企画や仕掛けを考えています』ということでした。

 

このミュージアムの取り組みに限らず、2年前オペア留学をし、ドイツ人ホストファミリーと近い距離で一緒に生活していく中で強く感じたことは、子供たちの教育の中で”自主性や自分で考える力”や”自分がしたいことをきちんと伝える力”を重視ししているということでした。それは、ドイツの歴史が大きく関係しているということも教えてもらいました。

 

よく『ベルリンはアートが身近なんですよね、なぜですか?どんな感じですか?』と聞かれるのですが、そんな教育方針の中で”アートが身近”であるということが浸透していく環境は、ごく自然な流れなのかなと今は感じています。

なぜなら何かを自分で作り出す行為の過程には、”自主性や自分で考える力”、そして”自分がしたいことをきちんと伝える力”などの要素がたくさん詰まっているからです。

そんな大切なことを再認識させてくれた、素敵な美術館でした。これからもベルリン市民から愛される美術館の益々のご活躍を、応援しています!この度は、本当にありがとうございました◎

 

取材協力:『MACHmit! Museum』のみなさま

 

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『MACHmit! Museum』

Address: Senefelderstraße 5, 10437 Berlin

HP:https://www.machmitmuseum.de/

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inatagramでは、定期的にイラストを公開しています◎

@kikiiiiiiy

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KiKi

イラストレーター/コラムニスト

西伊豆の小さな美しい村出身。京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科研究室にて副手として3年間勤務。その後フリーランスに。2016年夏よりベルリンに移住。例えば、私のように小さな集落で暮らしている子が旅立つ時期を迎えたとき、『世界はこんなにも広くて、こんなにも選択肢があるんだ』と気付けるようなものを残していけたら、最高だなと想いながら絵と文章をかいています。

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