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東京でも実践! ドイツ風に赤ちゃんを背負って街歩きしてみたら

ドイツ風に赤ちゃんを背負って街歩きしてみたら… Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA

ドイツ風に赤ちゃんを背負って街歩きしてみたら… Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA

東京でも実践! ドイツ風に赤ちゃんを背負って街歩きしてみたら

連載「ハローBaby ~子育てABC」<9>

赤ちゃんを連れて出かける時、ベビーカーにしようか抱っこひも・スリングにしようか迷うことは多いもの。ドイツではそんな時、「チャイルド(ベビー)キャリアー」というもうひとつの選択肢があります。旅先に持ち出す場合が多いようで、我が家ではドイツから日本へ一時帰国し、その後バケーションへ出かけるというタイミングでドイツブランド「ドイター(Deuter)」のキャリアーを仕入れ、使ってみることにしました。アウトドアでも街中でも、納得の使い心地でしたよ。

|心地よい揺れに背負われてウトウト


ベビーキャリアーは、トレッキングなどのアウトドアアクティビティーの際に子どもと一緒に出かける手段として90年代に登場。ドイツではドイターが「世界初の安全性がテストされたキャリアー」として販売を始めました。ドイツで山歩きをしたことがある人は、あちこちで見かけたことがあるのではないでしょうか。逆に日本ではわたしも見たことがなく、家族や友人らに会うたびどこでも珍しがられました。

秋晴れの新宿御苑をベビーキャリアーを担いで歩く様子。もちろん、ほかにベビーキャリアーは見かけなかった Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA

秋晴れの新宿御苑をベビーキャリアーを担いで歩く様子。もちろん、ほかにベビーキャリアーは見かけなかった Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA



現在ドイターから出ているベビーキャリアーのラインナップは、どれも「TÜV」(ドイツ技術検査協会)の安全テストをクリアした製品。我が家はその中でも「キッドコンフォートIII」というキャリアーを選びました。

ベビーキャリアーを簡単に説明すると、バックパックに子どもの座席がついたもの。ドイターのキャリアーは、子どもの成長に合わせた人間工学に基づくデザインにより、首が座ってから4歳ごろまで快適に座ることができるといいます。

股下に位置する座面とキャリアー本体をつなぐハーネスは、子どもを優しく、それでいてしっかりと固定。足を入れれば子どもが自分でバランスをとることができるフットレストや、雨や日差しから子供を守るガード、(息子がなでなでするのが大好きな)柔らか素材でカバーされたチンパッドなど、気が利いたパーツに感心しました。キャリアーの片方の側面が開くため、ササッと乗せ降ろしがしやすく助かります。



さらに安全性だけでなく、背負って歩くと赤ちゃんには心地よい揺れが伝わり、「乳幼児の平衡器官を刺激する」というメリットもあるのだとか。生後10カ月の息子は、身長189cmの夫に担がれるのが大好き。高みから周囲を思う存分観察し、ウトウトするとチンパッドへほほを乗せて眠っています。

柔らか素材でカバーされたチンパッド。寝落ちした子どもの頭を支える Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA

柔らか素材でカバーされたチンパッド。寝落ちした子どもの頭を支える Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA



混雑時も子どもの存在をアピールして安全確保


さて、そんなアウトドアグッズが東京ではどうだったかというと――混雑する場所で邪魔になるかと心配したものの、いい意味で裏切られて大正解。キャリアーはバックパックのように背中に密着していますし、かといって抱っこひもほど子どもが窮屈でなく楽しめる余裕もあります。おかげで、街中、電車、公園など活動的に過ごすことができました。

混雑する駅構内でも、ベビーキャリアーでは子どもが大人の頭の高さにくる Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA

混雑する駅構内でも、ベビーキャリアーでは子どもが大人の頭の高さにくる Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA



特に駅構内をスムーズに移動できたのはいい発見でした。エレベーターを探す必要がなく、子どもが大人の頭の高さにくるため足元を進むベビーカーよりも周りに子どもの存在をアピールできて行動しやすいと感じました。また電車では、背負っている時には折り畳んでいたスタンドを出して、子どもの特等席になりますよ。

電車内ではスタンドを出して子どもの特等席に Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA

電車内ではスタンドを出して子どもの特等席に Photo: Aki SCHULTE-KARASAWA



バックパックとしても優秀。キッドコンフォートIIIには、収納量18Lというデイパックサイズのスペースに加えて、背面の縦型ポケット&ジッパー付き小物ポケット、両サイドに小型ポケット、本体ウエストベルト部分の両サイドにジッパー付き小物ポケットが備わっています。おむつや着替えといったかさばる荷物にととまらず、水ボトルやハンドタオル、ウェットティッシュ、虫よけスプレーなど、すぐに取り出したい赤ちゃん用品を別にバッグを用意せずに持ち歩くことができました。


使用する人がほとんどいないためか、飛行機の利用時は少々難でした。ドイツ・デュッセルドルフ空港からのフライトでは全く問題なかったものの、羽田空港では往路と同じ日系航空会社にも関わらずチェックインカウンターのスタッフがおおわらわ。息子をキャリアーから降ろし、サイズを測らせたり機能を一から説明したりする始末でした。便利なベビーキャリアー、次回来日する時に少しは周知されていると嬉しいなぁ。

シュルテ柄沢 亜希

Aki SCHULTE-KARASAWA ● 1982年生まれ、ドイツ・ドルトムント在住。フリージャーナリスト。執筆ジャンルは自転車・アウトドアアクティビティ、スポーツ、旅、食、アート、ライフスタイルなど文化全般。幼少期の5年間をハンブルクで過ごしたことがアイデンティティのベースにある。好きなものは、ビール、チーズ、タマゴ――ワイン、日本酒、ウイスキーも大好き。ランニング、ロードバイクライドにてカロリーを相殺する日々。ブログ「ドイツのにほんじん」に日記をつけ、産経デジタル「Cyclist」、三栄書房「GO OUT」などで執筆中。

シュルテ柄沢 亜希