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意外と知らない?ドイツの発明品(4)

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意外と知らない?ドイツの発明品(4)

今では日常生活に欠かせない、当たり前になった多くのものが、実はその昔ドイツで発明されていたんです。

ドイツと日本、距離は随分と遠く離れているため、中々イメージしづらいかもしれませんが、代表的なドイツ発の発明品を紹介します。

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スキャナ

発明者:ルドルフ・ヘル(Rudolf Hell)
時期:1951年
場所:キール(Kiel)

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ルドルフ・ヘルは20世紀最高の天分に恵まれた、こだわりの人とされています。ヘルはその発明で21世紀の遠距離通信(テレコミュニケーション)に革命を起こした、ファックス機とスキャナの祖です。この2つの機械は今でも遠距離通信の基本的な要素ですが、その開発は1920年代に遡ります。

当時ヘルには文章や画像を点と線に分解するという画期的なアイデアがありました。

こうすることで、文章や画像の電子的伝送が可能になったのです。

ヘルは相続した車を1929年に3000ライヒスマルク(当時の通貨)で売却し、それを設立資本にして最初の会社をつくりました。

その後すぐに今のファックス機の前身とされる「ヘルシュライバー」を発明。

ヘルシュライバーは短いメッセージを短時間に全世界に配信できるメッセージ伝送装置です。

この後次々と画期的な発明が続き、「写真製版機」や電子植字機「 ヘルコム・デジセット装置」によって新聞や書籍の印刷に大変革をもたらしました。

彼の創造の原動力は、自身の発言によると、常に技術に魅了されてのことで、ビジネスのためではありませんでした。

 

マイクロプロセッサーカード/チップカード

発明者:ユルゲン・デトロフ、ヘルムート・グレットルプ(Jürgen Dethloff, Helmut Gröttrup)
時期:1967年
場所:ミュンヘン、ハンブルク(München,Hamburg)
「成功する発明家というのは本来、明日の市場が何を必要としているか考えねばならない企業家だ」(ユルゲン・デトロフ)

他の多くの発明家たちとは違い、デトロフは実に天才的なビジネスマンでした。

通信機械工のマイスター研修を終了した1年後に「デトロフ・エレクトロニクス」社を設立し、船舶用の通話装置を製造。

会社の売却後、ICチップを搭載したプラスチックカードの開発に投資し、1969年にヘルムート・グレットルプとともに特許を申請。

その後に続くマイクロプロセッサーカードによって、デトロフは小売業界に革命を起こしました。

マイクロプロセッサーカードはテレフォンカード、クレジットカード、銀行のキャッシュカードといった形で、今やあらゆる人の財布の中にあり、私たちの生活の一部として欠かせない物となりました。

マイクロプロセッサーカードは自由にプログラム可能なため、さまざまな場で使われています。

カードには情報が格納され、特殊な識別装置によって読み取りや記述が可能です。

エアバッグ

発明者:メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)
時期:1971年
場所:シュトゥットガルト(Stuttgart)

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世界初の完璧な機能を備えた運転席用エアバッグを量産車に搭載したのはメルセデス・ベンツ社で、1981年のことでした。しかし、エアバッグ・システムの研究自体は1966年にまで遡ります。エアバッグ開発は当時、1969年からすべての車に自動乗員保護システムの搭載を定めようと計画していたアメリカ合衆国によって奨励されました。

事故時に膨らむエアバッグは大いに期待できる技術とされたのです。この技術の基礎となる部分は1951年以降既に周知のものでした。

しかし、コンセプトから完成した技術へと成熟させるには何年もの時間がかかり、開発中の度重なる失敗を経て、1971年に特許申請に漕ぎ着けました。

この特許は、現在のエアバッグの機能原理が詳細に記載されており、今もなおエアバッグ技術全体の発展の鍵となっています。

時とともに技術はさらに開発され、小型モジュールによるサイドエアバッグも可能になりました。

現代の自動車には欠かせないものであり、あらゆるメーカーのセキュリティコンセプトを構成する基本的な要素です。

 

Free2C 3Dディスプレイ

発明者:フラウンホーファー通信研究所 ハインリッヒ・ヘルツ研究所(Fraunhofer Heinrich-Hertz Institut)
時期:2005年
場所:ベルリン(Berlin)

これまでは3D映画を見るときは、必ず3Dグラスを装着しなくてはなりませんでしたよね。

でも、フラウンホーファー・ハインリッヒ・ヘルツ研究所のFree 2c 3Dディスプレイなら、このような煩わしい道具は必要ありません。

人や物はまるでディスプレイの前に自由に浮かんでいるように見えます。

その秘密は、素材の映像にあります。

特殊なステレオカメラで撮影して直接3Dモニターに伝送すると、ディスプレイ前のラスターの作用によって、撮影された映像を右目が別のパースペクティブから認識します。

この違いが、見ている者の脳内で3次元の映像をつくるのです。

新しい技術によって初めて対象物の奥行きと距離が認識されますが、奥行きと距離を描写できることで、新たなアプリケーションの可能性が想像を超えるほど多様になりました。

例えば、3Dカメラを装備させればロボットの制御がしやすくなり、爆弾の信管を外す作業など的確にターゲットに合わせて行うことができます。

医療技術の分野では体内を3次元で見ることによって、手術室の大革命に繋がるかもしれません。

 

MP3


発明者:フラウンホーファー集積回路研究所(Fraunhofer-Institut für Integrierte Schaltungen )

時期:1982年〜
場所:エアランゲン(Erlangen)

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聴きたい曲をインターネットからダウンロードする、高音質の衛星デジタルラジオ放送を楽しむ…こうしたMP3フォーマットの新世界は、カールハインツ・ブランデンブルク教授がエアランゲンのフランホーファー集積回路研究所で成し遂げた先駆的業績がなければ、とうてい不可能だったでしょう。

教授は早くも1987年に、世界に先駆けて音声データ圧縮技術の開発に取り組んでいました。

2004年にドイツ東部イルメナウに新設されたフランホーファー・デジタルメディア技術研究所所長に就任した後も、もちろんブランデンブルク教授は研究に専念してきました。

中心テーマは依然として、プロのオーディオ専門家向けの市場やエンターテインメント部門で利用される新しいメディア技術の開発。

新しいところでは、医療技術用の特殊なオーディオアプリケーションの開発にも力を入れています。


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