ベルリンの自然派アイス vs ミュンヘンのバイエルン風アイス!?
今年は記録的な猛暑……と前回もスパゲティアイスの記事で書きましたが、今年の7月は、1880 年に気象記録が始まって以来の暑さだったようです。
8月も少し涼しくなったと思ったらまた気温が上がり、最後の週まで夏らしい日々が続くよう。
そんなわけで今年の夏は、毎日のようにアイスを食べ比べ。
その中からベルリンとミュンヘンの、お気に入りのEisdiele(アイス屋さん)をご紹介します!
ベルリンにはどの地区にもいっぱい美味しいお店があるので迷ってしまいますが、
今回お薦めするのは「Vanille & Marille」。
人工甘味料や色素などを一切使わずに、自然の材料だけをたっぷり使って作ったアイスなのですが、
「ピーナッツ&自家製ブラウニー」「モカ・オリエンタル」
「ベルリンのマジパンとプラム、チョコレートにちょこっとプラム焼酎」
……他にはないオリジナルの組み合わせがずらり!
「クロイツベルク地区のお花の蜂蜜とバターミルク」なんていう、ベルリンらしい味も。
毎日のように違う種類が20近くもあって、そしてどれも美味しい(はず!)なので、いつ行ってもなかなか決められません……。
入口に本日のアイス、があるので行列に並びながら悩み、注文時にまた迷い……。
この前はヴィーガンのチョコレート&ミントに挑戦。ビターチョコにフレッシュなミントの後味がすっと舌の上で消える大人の味でした。
2009年の開業以来、変わらぬ人気で、いまやベルリン市内に4軒、赤煉瓦がかわいらしいポツダムのオランダ地区にも1軒の支店がある、この「Vanille & Marille」。
クロイツベルクのお店は、カレーソーセージの有名店「Curry 36」本店、行列のできる店として話題の「Mustafas Gemüsekebap」から徒歩5分ほど。
ベルリン名物の締めのデザートとして、いかがでしょうか?
☆☆☆☆☆
ミュンヘンからは、ちょっと変わり種のお店をご紹介。
なんと、ミュンヘン名物「白ソーセージ」!がアイスとして食べられてしまう!!!というお店なんです!
その名も「Der verrückte Eismacher(クレイジーなアイス屋さん)」です!
ここのラインナップも毎日のように異なるものがずらり、ですが、その顔ぶれはなんと、
「白ソーセージ」「ラドラー」「ポテトサラダ」「コルドンブルー」「エスカルゴ」「寿司(?!)」
ちょっと待って、、ここアイス屋ですよね?
おそるおそる、白ソーセージとラドラーの組み合わせを注文すると、店員さんが「初めてですか?まずは試食してみて(笑)」とスプーンですくってくれました。
一口食べたら、、、本当に白ソーセージの味!!!驚愕です。ちゃんとお肉のカケラも入っています。ええぇ〜!コルドンブルーも、ハムとチーズを挟んだトンカツの味が!どうして?なんで?
オーナーのマティアス・ミュンツさんは、子どもの頃からアイスが大好きだったそうで大学の卒業論文でもアイス屋さんについて書いたほどのクレイジーっぷり。新鮮な素材をたっぷり使ったアイスは、上記のような超変化球のお食事アイスだけでなく、フルーツやヨーグルトベースのスイートなものもあってどれも濃厚で美味しいんです。
が、やっぱりミュンヘンに来たからには、名物を食べたいですよね。
でも個人的には、白ソーセージはアイスでなくても良いかなと(笑)
3口くらいは美味しいんですが、1スクープ食べるのはちょっと厳しく感じました。
ビールのレモネード割り「ラドラー」のアイスは苦みの利いたさっぱり味で、夏にぴったり。
アウグスティーナ・ビールの味とかもあって、これもお薦めです!
不思議の国のアリスをイメージした手作り感いっぱいのお店の中で、怪しい帽子をかぶったマティアスさんが作り出す変わり種アイスを食べれば、奇妙なティータイムが楽しめちゃいます。
場所は大学の近く。
ここでしか食べられないミュンヘン夏の名物、ドイツの旅の思い出に、ぜひ!
著者プロフィール
河内秀子(かわちひでこ)
東京都出身。2000年からベルリン在住。
ベルリン美術大学在学中からライターとして活動。雑誌『Pen』や『giorni』などでもベルリンやドイツの情報を発信しています。ガイドブック『ことりっぷフランクフルト・ベルリン』編など。
趣味は漫画とカフェ巡り、食べ歩き。蚤の市やオーガニックコスメも大好物。
Twitter(@berlinbau)で『一日一独』ドイツの風景を1日1枚、アップしています。