第48回ケルン・アート・フェスティバル フィルム芸術史を紹介
2014年4月10日~13日、第48回ケルン・アート・フェスティバルが50年間のフィルム芸術史を振り返った。
20世紀の初めにアバンギャルドが、動画の表現スタイルと技術的な可能性を実験したことがあったが、フィルムがいわゆる映画産業とは一線を画す独自の表現スタイルと見なされたのは、50年前くらいからだ。「この表現スタイルを広める先駆的な役割をしたのは、1960年代ゲアハルト・アレクサンダーがケルンで設立したテレビギャラリーだ。特定の空間ではなく4つのテレビ放映という形式で存在していた」とケルン・アート・フェスティバルのディレクター、ダニエル・フークは説明する。
ドイツ国内最大の芸術祭であるケルン・アート・フェスティバルは2014年、ケルン・フィルム・フェスティバルという新しいセクションを作った。ここで紹介されたのは過去50年の動画作品で、フィルムという芸術形式の歴史にも顧慮している。フェスティバル会場入口のフィルムバーでは、アメリカのマット・ストーン、ベルリンのスヴェン・ヨーネなど国際的に活躍する芸術かの作品が見られた。このケルン・フィルムのプログラムはフェスティバル期間中ライブで放映された。「ギャラリーや博物館から出て、公共の場で見えるようにし、議論を促すというゲアハルト・アレクサンダーのアイディアにつなげたかった」とフェスティバルのディレクター、ダニエル・フークは強調した。
25カ国200以上のギャラリー
古典的なプログラムに、ケルン・アート・フェスティバルの強みがあった。25カ国200以上のギャラリーが古典モダンから戦後芸術の傑作、同時代芸術の大御所から若い芸術家を紹介した。ベルリン・コンテンポラリー・ファイン・アートギャラリーも久しぶりの出展となった。木版画を復活させたゲアト・トビアス、ウヴェ・トビアス兄弟、デンマークのタール・Rにソロプレゼンテーションの機会があった。国際的な芸術シーンのスター、ジェフ・クーンズの作品も、ニューヨークのカロリーナ・二ッチュのブースで見られた。
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