森鴎外が繋ぐ津和野とベルリンの文化交流
先日、ベルリンのミッテにある日本食レストランULAにて、島根県津和野町とベルリンの信号機キャラクター
AMPELMANNとのコラボプロジェクトとして「津和野晩餐」が行われた。
遠く離れた日本の町となぜベルリンが?と思うかもしれないが、実は、津和野とミッテは
今年で姉妹都市20周年という長い交流を持っている。
その経緯には、明治時代を代表する文豪、森鴎外が関係しているのだ。津和野は森鴎外の生まれ故郷であり、
ベルリンは、軍医として留学していたというエピソードがあるのだ。
東京とベルリンが姉妹都市であることしか知らなかった私にとって、また新たな結び付きを知るとともに、
時代を越えた深い絆を知ることができ、また少しベルリンという街に詳しくなれた気がした。
今回の晩餐会では、津和野町の古橋酒造から「初陣」という日本酒を4種類、それぞれのお酒に合ったお料理、
食後に秀翠園の「まめ茶」が用意され、コースのように順番に出された。
会食の途中には、AMPELMANNの日本大使であり、ベルリン在住35年というベテランの高橋氏による
津和野に関するスライドショーと解説が行われ、ドイツ人と日本人が入り混じったゲストたちは皆、
行ったことのない日本の風景や「初陣」誕生のストーリーに真剣な眼差しを向けていた。
例えば、何かをきっかけに好きになった日本酒から日本の歴史を知り、日本の文化へ興味を持つきっかけとなる。
そこから家族や知人へと広がってゆく。
異文化コミュニケーションとはこういったことであり、様々なジャンルにおいて、地道に普及活動している人たちが
いるからなのだと実感した。
日本人である私でさえ、異国の地で、こうやって日本のある町の文化や歴史を知るなんて思いもしなかった。
お酒と食事をゆっくり楽しみながら、日本のまだ見ぬ土地の文化にじっくり触れられた特別な日となった。
まず、一番最初に登場したのが、「ぷりんせすふらう」というかわいらしいネーミングの発泡日本酒。
日本酒が苦手な人でもスパークリングワインの様な感覚で飲めて、女性におすすめ
シュパーゲルなど旬の野菜を使った天ぷら。海外暮らしではなかなか天ぷらを食べられる機会がないので感動!
アボガドのお寿司とピッタリな「純米酒」
柔らかくてジューシーな牛ステーキおろしソース、お酒は「いざ初陣」
食後にはカフェインなしの「まめ茶」で口の中も胃もスッキリ
こちらの「初陣」はULAの正式メニューとなっているので、是非とも味わって欲しい 。
これからも津和野とベルリンミッテとの交流は続いていく。
また次の機会も是非とも参加させて欲しいとともに、帰国した際に津和野にも一度訪れてみたいと思った。