ドバイチョコレートの流行発信地はドイツ!?その理由とは

いま世界中で大ブームを巻き起こしているドバイチョコレート。みなさん食べたことがありますか。名前のとおりドバイ発祥のチョコレートなのですが、欧州では最初にドイツで広まり、世界へと人気が拡散していったようです。なぜいち早くドイツで流行ったのでしょう?ドイツでみつけた様々なドバイチョコスタイルの商品とともにその背景をレポートします。
■ドバイチョコレートとは?

アラブ首長国連邦ドバイのとあるショコラティエが発祥とされるドバイチョコレートは、ピスタチオクリームとカダイフ(極細の麺状の生地)をチョコレートでコーティングした板チョコ状の商品です。
ブームのきっかけとなったのは、あるフード・インフルエンサーがTikTokで投稿した食べる動画。
映える見た目とパリパリ&ザクザクとした咀嚼音が話題をよび、ドバイチョコの「食べてみた動画」や「作ってみた動画」が次々と投稿されるようになり、他国にも人気が広まっていきました。
最近注目されているASMR(聴覚や視覚を刺激し心地よさや快感を高める)動画に、ドバイチョコはぴったりマッチしたのですね。
■ドバイチョコレートがドイツで流行った理由

ドバイチョコのブームは、まずドバイに近い中東のトルコなどに広がりました。
そこからドイツに伝播したのは、トルコ系移民の多さが大きく影響しているようです。
ドバイチョコレートに使われるカダイフはトルコの伝統的な食材でもあり、トルコにルーツを持つ人たちにとってなじみ深いもの。
SNSを通してドイツのトルコ系コミュニティの間に瞬く間に人気が広がったのも自然なことでした。
ドイツにはトルコ系の食材店やお菓子屋さんが数多くあり、広く親しまれています。
トルコのお菓子といえば、シロップをたっぷりしみこませた激甘のバクラヴァが有名ですが、私はカダイフとナッツを使った甘さ控えめタイプのお菓子がお気に入り。
トルコの食材店にはドイツのスーパーにはない野菜やお肉、食品もあるのでよくお世話になっています。

そんなわけで、ドバイ→トルコなど中東→ドイツ、と来て欧州各地へ広がっていったドバイチョコブームなのですが。
人気が過熱しすぎて模倣品や転売品が高額で取引されたり密輸事件が起きるなど、なんだかすごいことになっています。
2024年にリンツがドバイチョコを限定販売した際には長蛇の列ができてニュースになったのも記憶に新しいところ。
また、「ドバイチョコレート」の商標問題も複数の企業で起きていて、最近の商品は「ドバイスタイルチョコレート」などと名前をちょっと変えたりして対応しているようですね。
■ドイツで進化したドバイチョコレート色々

正直なところ、ドイツでは食の流行というものがあまりないので、今回のドバイ現象にはびっくりしています。
デパートやスーパーでは、ドバイチョコをアレンジした進化系ドバイスイーツも見かけるようになりました。
チョコレートとピスタチオの組み合わせ=ドバイスタイル、みたいになってきている様ですね。

本家の商品のようなタブレット(板チョコ)タイプのものもあれば、一口サイズのトリュフチョコレートやマカロン、バウムクーヘン、ドバイチョコミルクなどドリンク系まで様々。
ベルリンでは金箔入りの高級ドバイチョコレートが登場したりと、ブームはまだまだ続きそうな勢いです。

そういえば、2024年のクリスマスマーケットめぐりでは、ドバイチョコスタイルのムッツェン(ふわふわの小さな揚げ菓子)やローテンブルク名物のシュネーバルもみかけました。
さて、今年のクリスマスはどうなるでしょうか。
■日本のドバイチョコ人気は韓国発

ドバイチョコブームの欧州における流行発信地となったドイツですが、アジアのインフルエンサーとなっているのが韓国。
日本にも韓国経由、韓国発のブームが伝わって、ドバイチョコが本格的なトレンドになってきています。
韓国のトレンド事情って、かなり独特で興味深いのです。
韓流ドバイチョコブームについてはこちらの記事にまとめています
>>https://dime.jp/genre/1941002/
それにしても、昨今のSNSの影響力ってすごいですよねえ。
SNSについては個人的には思うところいろいろあり、悩んだり迷ったりしながらつきあっている感じではあるのですが。
時差なく世界中の人と繋がることができるって、なんかもう、ほんとうにすごいことだと思います。
人類、せっかくこんな素晴らしいものをつくったのだから、世界を善くすることに使えたらいいですよね。