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ドイツ横断クリスマスマーケットめぐり【西部編】

毎冬恒例となっているクリスマスマーケットめぐり。今年もドイツをマラソンのように横断しながら10か所以上まわりました。都会のきらびやかなマーケットから田舎の素朴なマーケットまでそれぞれ魅力があって感動しっぱなし。ドイツのクリスマスマーケットはやっぱり最高!ここで今回のルート順に各地のクリスマスマーケットを(グルメ中心に)走りながらふりかえってみたいと思います。まだまだ楽しめる期間が残っていますので参考になれば嬉しいです。

まずは前半のドイツ西部編。行ってみましょう~

デュッセルドルフ

今年の私のクリスマスマラソンは、11月21日に開幕したデュッセルドルフからスタートしました。
リトル・トーキョーといわれる日本人街で有名な国際商業都市です。
ドイツ東部は伝統的にアドベントの4週間前頃から始まりクリスマス前にはきっちり終わるところが多いのにくらべて、西部は比較的早く始まり長く開催するところも多いです。
デュッセルドルフも然りで、早めに始まり年末12月30日まで開催中。


デュッセルドルフでは旧市街を中心に様々な雰囲気のマーケットが開かれます。
一番人気なのは、なんといっても市庁舎広場の伝統的なマーケット。

ここでは職人さん達のガラス細工や木彫りの実演を見ながら、ひとつひとつ手作りされた作品を購入することができます。


広場でひときわ賑わっているのがワイナリー直営のグリューワイン屋台。
この屋台はずっと昔から白のグリューワインが飲めることで有名なんです。
昔はグリューワインといえば赤でしたが、最近では白も定番ですし、リンゴやブルーベリー、オレンジなどバリエーションがどんどん豊富になってきていますね。

今期初のグリューワインと焼きソーセージのおいしさが沁みました~!

アーヘン

2都市目は世界遺産第1号の大聖堂がある温泉保養地アーヘン。
通常ならデュッセルドルフから電車で約1時間半で行けるのですが、電車のトラブルで随分遅れ、到着したらなんと勢いよく雪が降っていました。


雪景色のクリスマスマーケットも味わい深いものですね。
威厳ある大聖堂とお城みたいな市庁舎、そしてアーヘン名物プリンテン人形もいつにも増して迫力がありました。

アーヘンに行ったら魔女がテーマの屋台のブーツ型カップでグリューワインを飲むのが習わしとなっている私。
フラムクーヘンを小さくしたようなピザをいただいたのですが、ホワイトソースがあったかいワインと絶妙のコンビネーションでした!

ケルン

デュッセルドルフから電車で約30分。
ケルン中央駅に着くとすぐ目の前にどーんとそびえる大聖堂が出迎えてくれます。
世界最大のゴシック様式建築にして世界遺産の大聖堂を背景に輝く光のマルクトは圧倒的な存在感!

ケルン市内では10か所以上で広場ごとに異なるテーマのマーケットが開かれます。
ノイマルクトのエンジェルマーケットは満点の星空イルミネーションがロマンチック。

ルドルフ広場のニコラウスドルフは木組みの屋台が並んでメルヘンチックな雰囲気。
子どもが喜びそうなお菓子やアトラクションが豊富です。

この日は開催前でしたが、小人の妖精をテーマにした旧市街のハインツェルマルクトも素敵です。
ケルンには働き者の小人が住んでいて、人々が寝ている間にこっそり仕事を片付けてくれたという伝説があるんですよ。

ドルトムント

世界最大のクリスマスマーケットがそびえるドルトムントのクリスマスマーケットも駆け足でまわってきました。
この日はまだ点灯前でしたが、今年も無事に拝めて良かったです。
ビルの窓越しに撮影したため、汚れで雪が降っているような写真になってしまいました(汗)

今年のグリューワインカップはとってもキュートなペンギン!私のなかでは今期の可愛いカップ選手権1位です!
値段が去年から据え置きの3.5ユーロというのも嬉しい。
この数年でグリューワインはどんどん値上がりしていて、4~5ユーロが普通になってしまいました。

エッセン

毎年いち早く始まるエッセンのインターナショナル・クリスマスマーケット(2024年は11月15日スタート)は、名称に違わず、色んな国の文化を楽しめる国際的な雰囲気が魅力です。

屋台グルメで特に人気を集めているのが南米ペルーのコロッケ。
ラグビーボールか!?というくらい巨大なので、(私は一人で食べきりましたが)できればシェアするのがおすすめです。

この広場には、おしゃべなトナカイがくっついているグリューワイン屋台もあるのでぜひ探してみてください。

エッセンは今年、オンライン旅行サイト「European Best Destinations」で「ヨーロッパで最もサステナブルなクリスマスマーケット」に選ばれました。
マーケット全体で自然エネルギーが使用され、ライトは省エネLEDで構成されていること、リサイクル可能な材料の使用、物流における輸送経路が短いこと、原材料が主に地元で調達されていることなどが評価されたそうです。
このマーケットの魅力のひとつ、きらめく光のカーテンがいっそう美しく感じられました。

Wir sind plastikfrei !プラスチック素材を使っていません!と表明する屋台。

フランクフルト

NRW州で5都市をまわった後は列車で1時間半ほど南下して、ドイツの空の玄関口フランクフルトへ。
ドイツでは珍しく金融系の高層ビルが立ち並び都会のイメージが強いですが、アドベントシーズンはメルヘンな世界に変貌します。

市庁舎と木組みの家に囲まれたレーマー広場のクリスマスマーケットはドイツで最も古く美しいもののひとつ。
オープニングの11月25日は、みんなのカウントダウンでクリスマスツリー「フローリアン」(※毎年命名されます)が点灯され、歌謡曲のステージで盛り上がりました。

フランクフルトのクリスマスマーケットでの恒例行事。名物リンゴ酒のグリューワインで乾杯!

ヴィースバーデン

フランクフルトから一日遅れて11月26日に開幕したヴィースバーデンの「流星のクリスマスマーケット」。
フランクフルトから電車で30分ほどしか離れていないけれど、街の雰囲気はがらりと変わって、高級温泉保養地ならではの優雅さが漂います。

花のイルミネーションがきらめく市庁舎広場で、天使たちが舞うオープニングショーは見ごたえたっぷり。

グリューワインのカップは青いガラス製で星空のようなデザイン。
ヴィースバーデンぽく?ちょっと豪華にいこうと思い、トリュフマヨ付きのポメス(フライドポテト)をたのんでみたところ、マヨネーズに加えてパルメザンチーズがたっぷりかかっていて食べごたえがありました。



ワインの名産地なのでワイナリー直営のスタンドが立ち、ワイングラスでワインを楽しんでいる人が多いのもヴィースバーデンぽい光景です。
ちなみに夏に同会場で開かれる盛大なワイン祭りもとっても楽しいので、ワイン好きにはおすすめですよ!

以上、クリスマス・マラソンの前半、西部7都市を早足で振りかえってみました。

各地の見所やレストラン、ホテルなど後日別の記事で詳しくまとめていく予定ですので、またチェックしてみてくださいね。

後半はクリスマス文化の故郷、ドイツ東部をまわります。
近いうちにまたお会いしましょう!

著者紹介

坪井由美子

日本では「食」に関する仕事に従事。商品開発やリサーチ、テレビ・ラジオへの情報提供及び出演、執筆などに携わる。テレビ東京『テレビチャンピオン・甘味王選手権』で3度優勝するなど食いしん坊ぶりを発揮。2003年よりドイツに拠点を移しフリーライターとして活動。旅や食文化、最新トレンドなどリアルなドイツ事情を新聞、雑誌、ウェブメディアで発信。 総合情報サイト「オールアバウト」ドイツガイド担当 / ドイツ発フリーペーパー「ドイツ・ニュースダイジェスト」で『食いしん坊のための簡単おいしいレシピ ~Locker! & Lecker!~』連載中/2020年秋『在欧手抜き料理帖』(まほろば社)出版

Blog : https://oishiisekai.com/

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