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サブカル@ベルリン

“SAKE”と”OTO”を嗜む会

もう7月だというのに肌寒さを感じるベルリン、

誰もが羨む眩いばかりの夏のヨーロッパに期待を膨らませて来ただけに残念でならない。

まだか、まだかと、晴れた日にはすぐにでも出掛けたい衝動に駆られる日々を送る。

そんなベルリン生活の中で、毎日のようにネットニュースやSNSのタイムラインで日本の驚くべく情勢を知る。

そのほとんどが良い出来事ではない。

むしろ、良い出来事があっても悪い出来事の大きさに掻き消されてしまってるのではないか。

国民の切なる願いと同じように。。

 

海外に住んでいると当然のことながら、日本のニュースをテレビで見ることはない。

毎朝ポストに新聞が届くこともない。

しかし、海外に住んでいる日本人の方が自国への関心が高いように思う。

それは、家族や友人など大切な人たちの安否の心配であり、国を離れていることへの罪悪感でもあるかもしれない。

何より、日本より治安が悪いとされる国にいながらどちらが悪いのか分からなくなるほど残酷で、ダイレクトに響いてしまうからだ。

選挙へ行くこともデモへ参加することも出来ない私たちは遥か遠い場所から祈るしかない。

こうやって書くことしか出来ないのだ。日本に、世界に、本当の意味での平和を心の底から願っていることを。

 

今回寄稿予定の内容とは全く違うことを書きましたが、遠くにいればいるほどやるせない気持ちに

なってしまうので、冒頭で少し思いを綴らせてもらいました。

大事なことはどこかで声にしなくては。

 

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(photo by Rieko Matsui)

 

さて、今回の本題に移らせてもらう。

ベルリン在住の日本人仲間が集まるアットホームなパーティーが開催されたので行って来た。

以前、取材させてもらった日本食レストランULA-berlinの地下にあるULA Galleryにて開催された”SAKE BAR”だ。

その名の通り、バーにはレストランでも取り扱っているおススメの日本酒が並び、それをたしなみながらDJによる音楽と

壁に展示されたアート作品を楽しむ会で、クラブのパーティーというよりはラウンジパーティーといった感じ。

 

写真 2   写真 4

写真 3

 

残念なことに今回が最後の開催ということで、私にとっても最初で最後の参加となってしまった。

このパーティーの主催者であり、元ULA Berlinマネージャー青澤氏に開催当時からのいろいろな話を聞かせてもらった。

「以前からこのギャラリースペースでは不定期にArt Exhihibition を行っていたので、アート関係者への認知はある程度出来ていると思っていましたが、

次は違ったターゲットにULAを知ってもらいたいと思い、今年の1月から日本酒と僕の人脈を行かせる音楽という2つの要素をミックスしてスタートさせました。

展示のアーティストに関しては、ULAの立ち上げスタッフの中に、ギャラリーで働いた経験のあるスタッフがいて、彼女にセレクションしてもらってました。
そのお陰でスタート当初から、べルリンで活躍しているアーティストさんたちと知り合う事ができて、そこが突破口となっていろんな作家と情報に出会うことができました。
あとは、他のギャラリーのオープニングで出会ったアーティストとかにも声をかけてきましたね。
DJに関しては、特に日本人だけという意識はしてませんでしたが、ご存知のとおり今のBerlinには素晴らしい日本人DJがたくさんいるので、
彼らを紹介しているうちに終わってしまいました。。そういえば僕自身もSAKE BARでプレイする機会があまりなかったな(笑)
開催数自体はそんなに多くなかったけれど、SAKE BARを始めて、お客さんがディナーの時間まで、
ギャラリーで作品を楽しみながら一杯飲んで待つといったウェイティングルーム的な役目になったり、
食事を楽しんだ後に下に降りて来て、お酒と音を楽しんでく方もいたので、お店にとってなにかしらのシナジーは生まれてたのかなと思います。」
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異国で暮らす日本人にとって、同じ人種同士の交流の場であり、ホッとひと息つける癒しの場であったことは1度だけの参加でもよく理解出来た。
それは青澤氏の人柄にも理由があるのだと思う。青澤氏の勤務最終日でもあったこの日は多くの人からの拍手と花束でパーティーのピークを迎えた。
改めて良い街に来た。そう感じたこの日の帰り道はとても気持ち良い夜だった。
ベルリンに住みながら、これからも日本の良いニュースを発信していきたい。

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(Photo by Rieko Matsui)

 

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ベルリンからお届けする第二弾は、欧州、欧米で絶大な人気を誇るカメラアプリEyeEmの

ニュースタジオオープニングパーティーに潜入してきました。

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Kana Miyazawa

著者紹介

宮沢 香奈

文化服装学院卒業 セレクトショップのプレス、ブランドのディレクションなどの経験を経て、2004年よりインディペンデントなPR事業をスタートさせる。 国内外のブランドプレスとクラブイベントや大型フェス、レーベルなどの音楽PR二本を軸にフリーランスとして奮闘中。また、フリーライターとして、ファッション、音楽、アートなどカルチャーをメインとした執筆活動も行っている。 現在、カルチャーwebマガジンQeticにて連載コラムを執筆中。その他、取材や撮影時のインタビュアー、コーディネーターも担う。 近年では、ベルリンのローカル情報やアムステルダム最大級のダンスミュージックフェスADE2013の現地取材を行うなど、海外へと活動の場を広げている。2012年に初めて行ったベルリンに運命的なものを感じ、2014 年6月より移住。

Blog : http://www.qetic.jp/category/column/

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