【今週のドイツ語】hart am Wind segeln
hart am Wind segeln
ハート(ハルト) アム ヴィント ゼーゲルン
hart は英語のhard、 Windは「風」、 segelnは「(ヨットや帆船を)走らせる」(英語のsail)という意味です。
ヨットや帆船から分かる通り、セーリングから来ている表現です。
人生は航海に例えられることもあり、船や航海に例える慣用句は世界の様々な言語に多くあるようです。
セーリング用語で、hart am Wind とは、風に対してなんとかギリギリ航行できる最小限の角度で航行することを言い、ほとんどの場合、風に対して45度かそれ以下の状態だそうです。
風に向かってギリギリの角度で帆走する場合、船のスピードが落ちたり、コースから外れたり、帆に負荷がかかりすぎたり、転覆したりするのを防ぐために、大変な技術と経験を必要とし、大きな挑戦になります。特に狭くて浅い海域では、風に逆らって素早く効果的に航行する必要があるのだそうです。
そこから転じて、危険を冒すこと、危険にさらされること、勝算に逆らうこと、崖っぷちに立たされることなど、さらには違法か合法かギリギリのところを攻めること、などといった意味で使われるようになりました。
セーリング(segeln)を使った表現は過去にも紹介していますので、また見てみてくださいね。
Wind aus dem Segeln nehmen
【今週のドイツ語】
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