フランクフルト名物グリーンソース★色んな食べ方やお祭りを楽しもう!
7種のハーブで作るグリューネゾーセはフランクフルト周辺で古くから親しまれている郷土料理。作り方やおすすめのメニュー、お祭りなど、おいしい楽しみ方をご紹介します。
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ドイツらしいアプリルヴェッター(雨や雪や夏日が混在する気まぐれな4月の天気)に翻弄された4月が過ぎて、気持ち良い季節がやってきました。
今回は春にぴったりの爽やかなグルメ、グリューネゾーセをご紹介したいと思います。
グリューネゾーセ(グリーンソース)とは
グリューネゾーセのグリューネは緑の、ゾーセはソースという意味。その名のとおり緑色のソースで、フランクフルトではグリーゾーセとも呼ばれることもあります。フランクフルト出身の文豪ゲーテも好きだったといわれていますが、じつはゲーテは食べたことがなかったという説もあり、真相ははっきりわかっていません。
家庭やお店によってレシピは様々ですが、基本は次の7種類のハーブを使うこと。
Boretsch(ルリヂシャ)、Kerbel(チャービル)、Kresse(ガーデンクレス)、Petersillie(パセリ)、Pimpinelle(サラダバーネット)、Sauerampfer(スイバ)、Schnittlauch(アサツキ)
これらのハーブを細かくきざみ、サワークリームやヨーグルトと混ぜ、塩胡椒やマスタードなどで調味してできあがり。ドイツ版春の七草ともいえるハーブを使った風味豊かなソースは、まさに春を思わせるような爽やかな味わい。フランクフルトの市場やスーパーでは、春になると新鮮な7種の香草セットが出回り、できあがった状態のグリューネゾーセも売られています。
グリューネゾーセのおいしい食べ方
グリューネゾーセは、イースター前の木曜日(緑の木曜日)に初物として食べる伝統があったりもしますが、フランクフルトのレストランでは一年中食べることができます。定番メニューは、ゆでたじゃがいもやゆで卵との組み合わせ。肉料理や魚料理に添えられることもあります。
私のお気に入りはシュニッツェル+グリューネゾーセ。こってりとした揚げ物と爽やかなハーブの風味のハーモニーが絶妙なんです。これに名物のアップルワインを合わせると最高!旧市街の観光名所、木組みの家が建ち並ぶレーマー広場周辺のレストランもいいけれど、ザクセンハウゼンのリンゴ酒居酒屋でいただくのもおすすめです。ユネスコ無形文化遺産に登録されている、伝統の「アップルワイン文化」を丸ごと体験することができますよ。
春のグリューネゾーセ祭り
フランクフルトでは、毎年5月頃にグリューネゾーセ・フェスティバルというイベントが開かれます。街の中心にフード屋台が並び、定番の卵とポテトはもちろん、ソーセージやピザ、ハンバーガーにアイスまで、グリューネゾーセを使った様々なメニューが楽しめます。今年はなんとお寿司も登場したそうですよ。どんなふうに使われていたのでしょう・・・気になりますよね。
期間中は地元のレストランのシェフたちによるグリューネゾーセを競うコンテストが行われ、投票によりベスト1が選ばれます。フランクフルトっ子の緑ソース愛がほとばしる、楽しくおいしいストリート・フェスティバル。今年は終了してしまいましたが、機会があればぜひのぞいてみてくださいね。
■グリューネゾーセ・フェスティバル公式サイト
https://www.gruene-sosse-festival.de/