【今週のドイツ語】auf der Nase herumtanzen
今年の連休は、久しぶりに親子で楽しく遠出というご家族も多いのでは。子どもと一緒に何かをするのはとても楽しいけれど、大変なことも結構ありますよね。言うことを全然聞いてくれなかったり、やりたい放題で手に負えなかったり。かわいいんだけど、追っかけまわす大人も大変…。
そんな状況を表す時、ドイツ語では
auf der Nase herumtanzen
アウフ デア ナーゼ ヘルムタンツェン
と言ったりします。
Naseは「鼻」、auf der Naseで「鼻の上で」。herumtanzenは「踊りまわる」なので「鼻の上で踊りまわる」。「誰かの鼻の上で無遠慮に踊る」という表現です。なんとなく雰囲気が伝わってきませんか?
子どもが親の言うことを全然聞かなかったり、生徒が先生の指示を無視して好き勝手に振舞ったりという状態がこれです。また、相手が優しくて怒らないのをいいことに食い物にするという意味で使われることもあります。
Unsere kleine Tochter tanzt uns ganz schön auf der Nase herum.
「うちの小さな娘はちっとも言うことを聞いてくれません」
なぜ鼻の上なのかというと、鼻のすぐ上に目があることから、誰かの目の前で好き勝手なことをして、嫌でも目に入ってしまうという意味でこういう言い回しになったようです。こんなにすぐ目の前で踊られたら、目を逸らそうとしても逸らせませんよね。
さて、お子さんたち、楽しすぎて羽目を外していませんか?鼻の上で転げまわっているのでは?でも子どもの日だし、大目に見ましょうか。大人もたまには童心にかえって、一緒に楽しんじゃいましょう。
Text by Kumiko Katayama
【今週のドイツ語】
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