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Vol.19 ベルリンでの養蜂保護活動

Vol.19 ベルリンでの養蜂保護活動

こんにちは。Vol.17のコミュニティーガーデンについての記事で、少し『養蜂見学』をしたと書いたことを、みなさん覚えていらっしゃいますか?

https://young-germany.jp/2022/07/berlin_sustainable17/

その『養蜂見学』が、私にとっての初めて養蜂について知る機会でした。それまでは養蜂の蜂でも、網で顔を覆われた専用の帽子を被って、専用の手袋をはめないと、危険で近づけない存在だと思っていました。しかし、ベルリンでの初めての養蜂見学』では、特別な帽子も手袋も全く必要なく、そのままの気楽な夏服で触れ合うことができました。


 

蜂蜜をつくるための蜂たちは、人を刺すことがないこと、とても優しく、人懐っこくて、とても可愛いということを初めて知り、とても感動しました!

 

世界では、生存する蜂の数が年々減少してきていることが問題になっています。


 

絶滅危惧種として指定される蜂の種類も、増えてきています。

蜂たちは、わたしたちが食べる多くの野菜や果物の栽培において、受粉という大きな役割を持っています。

もし蜂がいなくなってしまったら、どうなってしまうのか?そうです、多くの食べ物の生産が困難になり、わたしたちは途端に食糧危機に陥ってしまうのです。

今回は、そんな養蜂たち保護問題について、ベルリンで行われている活動を少しご紹介したいと思います。

 

ベルリンでの養蜂保護活動について


 

ベルリンに住む養蜂家たちはチームを組み、自然な養蜂を手助けする可動式で安定した巣箱システムを使用して、養蜂たちを守っています。

 

私が夏に訪れたコミュニティーガーデンでの養蜂見学など、地域の人たちが身近に養蜂と触れあったり、学ぶ場を定期的に提供し、人々が蜂と環境問題について知るきっかけも生み出しています。(私もこの機会がなければ、養蜂の可愛さや大切さを知ることはなかったと思います。)

 

それに加え、さらに深く養蜂と関わっていきたい、将来養蜂家になりたいと思った人たちのために、毎年、自然養蜂とミツバチの総合的な管理方法を学ぶコースも実施されています。最盛期には、約 70 人の新しい養蜂家とミツバチに関心のある人々がこのコースでトレーニングを行ったのだそう。

 

このように身近に養蜂の存在がすでにベルリンにあり、将来養蜂家になる人たちへの支援も整えられています。

 

蜂だけでなく、虫も動物も自然も、全てに存在する大切な意味がある。


 

私は養蜂見学』を通じて蜂の現状を知り、改めて『全て存在するものには、きちんとした意味がある』のだと再認識しました。

 

ドイツでは夏にパン屋さんにいくと、ガラスケースに入ったパンやケーキの周りを、蜂や他の虫が飛んでいることがよくあります。その虫たちを店員さんは追い払う様子は一切なく、お客さんたちのそのことに関して『衛生面はどうなっているんだ!』なんて言う人たちがいないんです。

 

ドイツにきたばかりの頃、それについてとてもびっくりしたことを覚えています。誰も何も言わないのは、なぜなのか?当時ホームステイをしていたホストママに聞いたことがあります。

 

ホストママは、笑いながらこう答えてくれました。

「これだけ虫たちがきているってことは、それだけ美味しいって証なのよ」

 

確かにその通りですし、人間の勝手な想像でネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに捉えるとこがとても素敵だなと思いました

 

人間の都合で、排除したり、場所を移動させたりすると、そこからもう歯車が狂ってしまいます。自然はきちんと考えられて、そうなっているのです。だから、わたしたち人間も自分達のことばかり考えず、彼らがしていることの意味を理解して、配慮したり、譲る、ということも考えて生活していかないといけないですよね。

 

KiKi

イラストレーター/コラムニスト

西伊豆の小さな美しい村出身。京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科研究室にて副手として3年間勤務。その後フリーランスに。2016年夏よりベルリンに移住。例えば、私のように小さな集落で暮らしている子が旅立つ時期を迎えたとき、『世界はこんなにも広くて、こんなにも選択肢があるんだ』と気付けるようなものを残していけたら、最高だなと想いながら絵と文章をかいています。

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