続・ソフトクリーム探検隊【ドイツ東部・西部編】
ドイツであまり見かけないと思っていたソフトクリーム。前回は北部バルト海沿岸でソフトクリーム屋さん密度がとても高いことをお伝えしました。では他の地域ではどうなのでしょう?東部や西部で見つけたソフトアイス(ドイツでソフトクリームのこと)をご紹介します。
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前回の記事はこちらをどうぞ>>なぜドイツでは北にだけソフトクリーム屋さんが多いのか?
ドイツ北部バルト海沿岸、シュトラールズントやダース半島、リューゲン島などの主に海辺のリゾートっぽい地域で、ソフトクリーム屋さんが密集していることに驚いたこの夏。他の地域ではどうなのか気になり、東部や西部の町でもリサーチしてみました。あらためて探してみると、数は多くないものの大都市ではいくつかみつけることができました。とくに旧東ドイツ側の地域では、西部に比べてソフトクリームがポピュラーな様子。これはドイツの歴史が関係しているようです。
以前記事でもご紹介したことがありますが、かつてドイツが東西に分かれていた1970年代、東ドイツ(DDR)ではバニラ&チョコ味のあっさりとしたソフトアイスが流行したそうです。これが10年前くらいから「DDR Softeis」として復活し再流行。ベルリンやロストックなど旧東ドイツ地域で店舗が増え、昔を懐かしむ人々や旅行者の人気を集めています。DDRソフトアイスは、もなかの皮のような生地で挟み、小さなプラスチックのスプーンで食べるのが特徴。濃厚タイプのアイスが好きな人にはあっさりしすぎて物足りないかもしれませんが、どこか懐かしい味で私はけっこう気に入っています。
このDDRソフトアイスの流れなのか、ベルリン東部やライプツィヒなど旧東ドイツの地域では、ソフトアイスを提供するお店を時々見かけます。
さて、ドイツ西部や南部のソフトクリーム事情はどうでしょうか?
私はこれまで、西部や南部で昔ながらのソフトアイスの専門店というのは見かけたことがありませんが、ごくまれに、普通のアイス屋さんの一角にソフトアイス用のマシーンを置いて提供していることがあります。
ケルンでは、自分で作るタイプのソフトアイス屋さんも発見。様々なフレーバーのソフトアイスとトッピングの中から好きな物を好きなだけ盛り付けて、最後にお会計するシステム。ショッピングアーケードの通路という落ち着かなさそうな立地ながら、若者や家族連れで賑わっていました。
こうやっていろんな地域を比べてみると、やはり前回お伝えしたバルト海沿岸のリゾートでは、ソフトアイス屋さんの密集度が飛び抜けて高いようです。そして味も濃厚でミルキー度が高めな傾向。これは対岸に位置する北欧の影響らしく、「デンマークのソフトアイス(Dänisches Softeis)」という名前で提供されていることも。ヴィスマールやシュトラールズントなどバルト海沿岸の町は一時スウェーデン領となっていた歴史も関係しているようです。
北欧はソフトクリームがおいしいことで有名なのだとか。そういえば、スウェーデン発祥のあの世界的に有名な家具メーカーのフードコーナーでも、ソフトクリームを提供していますよね。いつか北欧をはじめ色んな地域のソフトクリームを食べてみたいなあと思っています。
皆さんの地域にはソフトクリーム屋さんはありますか?
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