【今週のドイツ語】Das Blaue vom Himmel lügen
青い空が気持ちよく広がる初夏が待ち遠しい今日このごろです。青といえば皆さんは何を連想しますか?やっぱり広い空の色?それとも深い海の色?
実は、ドイツでは青という色は「偽り」を象徴するとされています。こんなにさわやかな色なのになあ。今週のドイツ語は、この「青」を使った慣用句を取り上げます。
Das Blaue vom Himmel lügen
ダス ブラウエ フォム ヒンメル リューゲン
最初のdas Blaueは「青い」を意味する形容詞blauが名詞になったもの。Himmelは「天」「空」で、vom Himmelは「空の」。Lügenが「嘘をつく」という動詞です。最初から訳すと「空の青の嘘をつく」となるのですが…。
この慣用句の意味するところは「平気でうそをつく」「とんでもない出まかせを言う」。嘘や偽りを表す青に、広い大きな空が合わさって、もうとんでもない大ほら吹きをイメージするようになったとされています。
もう一つの説明として、誰が見ても青く見える空を、青ではないと主張し、聞く人を本当に信じ込ませてしまうほど巧みな嘘ということから、こういう表現ができたというものがあります。
たとえ偽りの色と言われようとも、広い空はやっぱり青がいいな。青空の広がる季節はもうすぐですよ!
Text by Kumiko Katayama
今週のドイツ語
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