ボーデン湖のリゾート地、メーアスブルク
10月も終わりが近づき、冬の足音が近づいてきました。
フランクフルトでは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年のクリスマスマーケットの中止も決定しました。長い冬がやってこようとしています。
今回は、9月の秋晴れに訪れたボーデン湖の街メーアスブルク(Meersburg)をお伝えします!
ドイツ南部、スイスとオーストリアの国境にはボーデン湖(Bodensee)という静かで広大な湖が広がっています。ボーデン湖沿いの街といえば、スイスと国境を接するリゾート地コンスタンツ(Konstanz)が有名です。15世紀始めに宗教会議が行われた地として、歴史の授業で名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。湖に浮かぶマイナウ島は、島全体が1年中お花に囲まれた美しい庭園になっていて人気があります。
今回、私がどうしても訪れてみたかったのが、このメーアスブルクです。
コンスタンツから湖を挟んだ対岸に位置するこの街には、鉄道が轢かれていないため、フェリーでアクセスします。(もちろん陸路で行くこともできますが、コンスタンツから湖沿いをぐるーっと1時間ほど迂回する必要があります。)
フェリーには車や自転車を搭載することも可能です。
船乗り場に到着後、往復チケットを買って乗船です。日中は15分に一本、夜中も毎時一本、24時間運行しているようです。時間をさほど気にすることなく夜までいても安心です。
コンスタンツの港を出発して15分、あっという間にメーアスブルクに到着しました!
メーアスブルクはもともと、コンスタンツに渡るために作られた小さな村でしたが、中世のコンスタンツ司教が勢力をつけた後は、彼の別荘地としても知られています。小さいながらも湖畔にはワイン畑が広がり、城が2つあり歴史を感じられる趣のある街です。
さて、港から歩いて街の入り口に着くと、すぐに坂道が現れます。
メーアスブルクはもともと丘の上から発展してきた街のため、坂道を上ったあたりが中心部です。
中心部から右手に入っていくと、黄色の可愛らしい外見の市役所があります。
そしてピンク色が映えるバロック調の新城が見えてきます。
新城にはカフェが併設されてあり、庭園から湖を眺めながら飲むカプチーノは格別でした。
この街には2つの城があり、それぞれ旧城(Altes Schloss)、新城(Neues Schloss)と呼ばれます。前者は7世紀に、後者は18世紀に建てられたそうですが、外観も全く違い、歴史を感じさせます。今回、私は中に入ることはできませんでしたが、旧城内部は博物館になっているそうです。新城も内部見学可能です。
新城の右手に見える旧城に向かって歩いていくと飛行船博物館(Zeppelin Museum)が目に入ります。対岸のコンスタンツは硬式飛行船発明者ツェッペリン伯爵の故郷ということもあり、ボーデン湖周辺で飛行船が飛んでいるのをよく目にします。
新城に戻り、次は旧城とは反対方向に歩いていくと、素敵なワイナリーとレストランがありました。
もう少し奥まで行くと学校があります。教室からボーデン湖を眺めながら勉強できるなんて、羨ましい・・・。
晴れた日には湖の先のスイスやオーストリアまで望めます。
ワイナリー横のレストランでは地元のワインを堪能できます。急勾配に面したワイン畑とボーデン湖の緑と青の絶景が目の前に広がり、しばし休憩のひと時。
休息後、レストラン横の小道から丘を降りていくとプロムナードに行き当たります。湖畔沿いにはお土産屋やレストランが並びます。1本入った道にはワイン製造所があり、ちょうどぶどうを建物に運ぶ作業をしていました。
初めて見る光景にびっくり!他の観光者も足を止めて見ていました。
日が落ちた後は、コンスタンツの街の夜景がキラキラとしています。プロムナードから対岸を眺め、フェリーでコンスタンツに戻ります。
ボーデン湖畔にある可愛らしい街メーアスブルク。夕陽が対岸に沈んでいくので、日の長い夏に訪れるとより感動が増すかと思います。街を回るだけであれば、半日でも楽しめますが、1日のんびりと湖を眺めるにはもってこいののどかな街なので、1泊してゆっくり楽しむのも良いのではないでしょうか。
長く暗い冬の前の秋晴れに訪れた小旅行。つかの間の休息でしたが、最後に太陽光を十分に浴びることができました。笑
まだまだドイツや日本をはじめ全世界で新型コロナウイルスの感染状況が改善されませんが、皆さんも体に充分に気をつけてお過ごしください。