3州に囲まれた魅力的な森、オーデンヴァルト
ハイキングやサイクリング、BBQといったアウトドアが楽しい季節がやってきました。ドイツの短い夏を楽しめる、フランクフルト近郊の森オーデンヴァルト(Odenwald、オーデンの森)を紹介します!この森はヘッセン州、バイエルン州、そしてバーデンヴュルテンブルク州にまたがる低中山地です。また、中世ドイツの英雄叙情詩「ニーベルンゲルンの歌(Das Niebelungenslied)」の主人公ジークフリートは、この森で殺害されたと言われています。
フランクフルトから森までは、車だと約1時間。フランクフルトから森につづくヘッセン州側の森周辺にはワイン畑が広がり、自然豊かな景色と比較的温暖な気候のため「ヘッセン州のトスカーナ(die Hessische Toskana)」とも呼ばれています。
「オーデンヴァルトのブドウ島」と呼ばれるグロースウムシュタット(Groß-Umstadt)という街では、観光者向けにワインワゴンツアー(Weinbergsrundfarhten)があります。
街やワイン畑をゆっくりとワゴンで進み、ワインの説明を聞きながら試飲が楽しめます。昨年、私が参加したのは、日の入りに合わせた2時間ツアーです。ワイン畑で日の入りを見つつそこで作られたワインを堪能し、大変に贅沢な夕方を過ごしました。生演奏が聴けるツアーや、1時間の小ツアーなどもあるそうです。
さて、私が良くオーデンヴァルトに行く理由、それはボルダリングコースが豊富だからです。森には1000を超えるボルダリングのコースがあるそうですが、もちろんレベルも初心者用から上級者用まで様々。中でもフェルゼンメーア(Felsenmeer、岩の海)とよばれる場所は有名です。ローマ時代から採掘場として利用されていたと言われるここには、大きな岩が広い範囲で広がっており、晴れた休日には多くのボルダラーが訪れます。
では、トポと呼ばれる岩の場所やグレード等が載っている本を持って森に出発!
まずは、アタックする岩を見つけます。そして落下した際のクッションとなるマットを準備し、レベルが高い課題に挑戦するときは、万が一の際に受け止めてもらえるよう周囲の人も体制を整えたところでいざアタック。
ごつごつしている自然の岩では、何度も挑戦すると指が痛くなります。それでも、課題をクリアして岩の上に立てたときの爽快感はなんとも言えません。
(アウトドアボルダリングは課題によっては大変危険なスポーツなので、挑戦するときには上級者も含めた数人のグループで行って下さい。)
ドイツの夏は21時すぎまで明るいので、終日森でボルダリングを楽しめます。私は残念ながら一日中ボルダリングができる体力はないのですが、疲れたらマットに寝転んで休憩できるのも、アウトドアボルダリングの好きなところです。笑
もちろん、森には数多くのハイキングコースもあります。
また、ミッシェルシュタット(Michelstadt)やミルテンベルク(Miltenberg)のようなかわいらしい観光地もオーデンヴァルトに位置します。ミッシェルシュタットはクリスマスマーケットが有名で、ドイツ国内からも観光客が多く訪れます。マイン川沿いの小さな街ミルテンベルクも、その木組みの家が立ち並ぶ旧市街で有名です。これらの街については、またいつか詳しく紹介したいと思います。
魅力があふれるオーデンヴァルト、機会があったら是非訪ねてみて下さい!