【今週のドイツ語】abwarten und Tee trinken
今週、東京横浜ドイツ学園ではAbitur 高校卒業試験 (大学入学資格試験)が行われました。
ドイツでは、ギムナジウム(日本の高校にあたります)卒業時にこの試験を受け、資格を取得すると大学に入って学ぶことが出来ます。この試験の成績で大学の合否が決まるので、学生にとってはとても重要な試験です。
連邦共和国であるドイツでは、学校制度は国ではなく州によって取り決められているため、地域によってAbiturも異なりますが、大抵は国語(ドイツ語)・数学・外国語科目の中から1つ・理科系または社会系科目から1つの計4科目の筆記試験を受けなければなりません。さらに1科目の口答試験も行われます。
今週、ドイツ学園の12年生の生徒たちは、今まで学んできたことを全力で発揮すべくこの試験に臨みました。
結果はもちろんまだなのですが… 試験が終わってから結果が出るまでって、とてもドキドキしますよね。そわそわしますよね。早く結果が知りたくてウズウズドキドキ。今更何をしたって結果も変わらないし、早くわかるわけでもないのに、どうしてもソワソワしてしまう。
そんなとき使えるのが、今日の表現です。
abwarten und Tee trinken
アップヴァルテン ウントゥ テー トリンケン
abwarten は 待つ
Tee trinken は お茶を飲む
つまり「お茶を飲んで待つ」という意味です。
今回のこの表現の意味はそのままです。
何かを辛抱強く待つときに、(本当にお茶を飲むかどうかは別として)「まぁまぁ、今更何ができるわけでもないし、落ち着いて待ちましょう」という意味で、abwarten und Tee trinken と言います。
どうしてこう言うようになったのかはっきりとした由来はわかっていないのですが、一説にはその昔、病気や怪我で入院中にもかかわらず、辛抱が足りず、早く退院してでかけたくて大騒ぎしている患者さんに、「安静にして大人しく治るのを待ちなさい」とハーブティーを出したことが由来ではないか、と言われています。
ハーブティーなところがとてもドイツらしい。
風邪を引いたらハーブティー、お腹が痛い時はハーブティー、鼻が詰まってもハーブティー…
ちなみに、19世紀中頃からすでにこの表現は使用されていたんだそうですよ!
さて、東京オリンピックのチケットの抽選に申し込まれた方も多いのではないでしょうか?見たいですよね〜せっかく日本で、東京でオリンピックが行われるまたとないチャンス、生で観戦したいですよね!チケット当選したかどうか、ウズウズしている方もいらっしゃるかも知れません。でも結果が出るまでまだあります。
ここはひとまず、abwarten und Tee trinken 。
では良い週末を。
今週のドイツ語
©ドイツ大使館