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109万円集めて渡独!とある若者がヨーロッパで学んだ多様な「起業のあり方」

よとうさんどっとこむ

109万円集めて渡独!とある若者がヨーロッパで学んだ多様な「起業のあり方」

みなさんこんにちは、wasabi( wasabi_nomadik)です。

 

ドイツのテクノロジーの今をお届けするというテーマでお送りしているこちらの連載ですが、今回はすこし趣旨を変えてドイツで頑張る若者の今、まさに"Young Germany"なレポートをお届けしたいと思います。今回紹介するのは、クラウドファンディングによって109万円を集め、ヨーロッパと日本を繋ぐビジネスを展開するためにベルリンへ視察に来ているキム・ソンヨブさん(25)こと、通称ヨビさんです。

よとうさんどっとこむ
彼は20年以上関西に住む、関西育ちの韓国人。

関西のおもしろいスタートアップや商品をヨーロッパに広め、ヨーロッパのおもしろいスタートアップを日本へ広めるという活動に加え、ヨーロッパで多様な働き方を生で見て学びたいという自身の目的を叶えるためにクラウドファンディングによって資金を募り、目標金額の100万円を超える109万円を達成。今回晴れて、念願のベルリンに来ることができたのです。

 

なぜ、ベルリンなのか?キーは「継続性」

ベルリンが欧州の中でもずば抜けてスタートアップが盛り上がっている都市であることは近年よく知られている事実。しかし、ヨビさんはドイツだけではなく「ヨーロッパに関西の企業を広める」という活動を目的としています。数あるヨーロッパの中で、どうしてあえてベルリンなのでしょうか?

 

ヨビさんによれば、理由は大きく分けて3つあると言います。1つは「ベルリンのイベントの多さ」、2つめは「立地」、そして3つめは「ビザや生活費」だと言います。

 

「ベルリンは他の欧州の都市と比べても圧倒的にスタートアップ関連のイベントが多く、毎日イベントが行われています。コネクションがない状態で来ても、コネクションを作りやすい環境にあるので拠点を置くのに最適なんです。」

 

よとうさんどっとこむ
 

今回が初めてのヨーロッパへの訪問となるヨビさんにとって、知り合いがゼロの状態から知り合いを作るためにはイベントなどに積極的に出席することがとても重要です。簡単にネットワークを作る環境が揃っており、ドイツ語がわからない外国人でもコミュニケーションが英語でできるという点はベルリンの良さと言えます。

 

また、ドイツだけでなくヨーロッパ全域を対象としたビジネスを展開しようと考えているヨビさんにとって、ドイツの立地も魅力的でした。

 

「今僕はイタリアのスタートアップに営業をかけていてやり取りをしているのですが、来てほしいと言われたらすぐ飛んでいくことができます。そういう意味でドイツはヨーロッパの真ん中に位置しているので本当にアクセスが良いですし、ベルリンからなら欧州のどこへでも簡単に飛んでいけます。

 

 

それだけでなく、実利的な面でもベルリンは挑戦したい若者にとって好都合です。家賃や食費などの生活費もドイツの中でも比較的安く、資金繰りが厳しい状況でも現実的に生活をしていくことが考えられます。ビザの面でも近年厳しくなってきているとは言え、必要な条件を満たす人であればまだまだチャンスは開かれています。

 

また、ワーキングホリデービザが終わった後にそのままフリーランスビザの申請ができたり、学校にいくのであれば学生ビザを申請することもできるので「継続的」にヨーロッパに拠点を置くことができるのが魅力だと語ってくれました。

 

 

さまざまな働き方を目にして考え方が変わった

そんなヨビさん、ヨーロッパに来てみて「起業」にもさまざまなやり方があることが衝撃だったと言います。

 

「この前エストニアのスタートアップイベント、Latitude59に行ってきたんですが、そこで出会ったとある起業家の男性の話を聞いて衝撃だったことがあります。その人は、自分のプロジェクトだけではなく、日銭を稼ぐために現在5つくらいの仕事を掛け持ちしてやっているんです。」

 

よとうさんどっとこむ
 

「それらと並行して自分の会社を運営する--。日本で起業するって言うと、何もかもを投げ出してそれに集中しないといけないみたいなやり方しかないと思われがちですけど、その人は「だって食べていかなきゃいけないじゃん?自分が楽しくないと続かないじゃん?」て言ってて。それを聞いたときに、起業だってやり方はいろいろあっていいよなぁ。自分もやり方にこだわらずやっていけばいいんだって思えました。」

 

近年日本のメディアでも「欧州は働き方が多様」と言われることが増えましたが、サラリーマンとしての働き方ではなく「起業家」としての働き方にどんなタイプがあるのかはまだあまり知られていません。私も今回彼の話を聞いて、「そういう人もいるのか」と新たな視点をもらえました。

 

今回ヨビさんがクラウドファンディングをすることになったいきさつの詳細は私のブログ記事でも取り上げさせてもらったので、興味のある方はこちらの記事もぜひチェックしてください。

 

ヨビさんは今回のヨーロッパ訪問により、とあるスタートアップの製品を代理販売する日本初の代理販売者として契約を結ぶことができたのだとか!クラウドファンディングの成功を次へしっかり繋げているのが素晴らしいです。今後も彼の動向を楽しみに、私も刺激をもらいながら頑張っていきたいと思います!

 

ヨビさんのブログ:「よとうさんどっとこむ」http://yotousan.com/

ヨビさんのツイッター:https://twitter.com/Yobimar_gatinho/

 

All photos by Shunsuke Sano

wasabi

1991年7月1日生まれ東京出身。(本名:藤沢祐子)2014年獨協大学卒業後、新卒でフリーランスの日英翻訳家/ライターとして2015年春にベルリンに拠点を移して活動。現在は翻訳家・ライターとして各種メディアやブログを中心にドイツ移住情報やテクノロジーを使って楽しく生きる自身のノマドなライフスタイルやオピニオンを発信中。2016年2月にはTEDx Youth@Kobeへの登壇も果たし、自身のメッセージを国内外共に精力的に伝えている。

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