ドイツ - 時が優雅に刻まれる国-
ハイテクや高級車、そして産業大国で知られるドイツに果たしてファッション、デザインや装飾の分野で誇れるものがあるのでしょうか。「実に驚くほどたくさんある」という答えが、伝統的な時計づくりの技を見れば出てきます。
シュヴァルツヴァルト(黒い森)といえばカッコウ時計と決まり文句のようになっていますが、今も大変な人気です。
「ドイツ時計街道」は、愛好家に南ドイツの時計づくりの故郷、歴史、その高い技術の一端を垣間見せてくれる興味深い場所です。
ドイツの南隣にある国で作られた時計こそ、知名度、品質ともに一番という根強い見方がありますが、これは世に出回っている誤解です。なぜならドイツ国内でも、早くは18世紀半ばから今に至るまで、高度に精巧で特別な品質の時計が作られているからです。
フランクフルトのジン社、北部ミュンスターラントのマイスタージンガー社、バーデン・ヴュルテンベルク州のユンハンス社、ミュンヘンの伝統息づくクロノスイス社、ハンザ都市ハンブルクのモンブラン社などは、ドイツ製時計が誇る伝統の一部にすぎません。ザクセン州の時計づくりの中心地であるグラスヒュッテに至っては、地名そのものがブランドになっている程です。
ちょうど昨年、ランゲ&ゾーネ社は東京のドイツ大使公邸で創業者生誕200周年を祝いました。日本でもドイツ製ウォッチはエレガントでシンプル、クラシカルなスタイルで人気があります。同社の「ムーンフェイズ」モデルなら2万5千ユーロ出してもリーズナブルです。
本物を知る人なら、ランゲ&ゾーネのプラチナモデルを買うか、それともベンツSクラスにするべきかという究極の選択に悩むことでしょう。
2014年にドイツの時計メーカーがあげた売上高は1億1200万ユーロでした。現在も3000人を超す時計職人がこの業界で働いています。
そんなドイツが誇る時計メーカーや世界の時計メーカー、ジュエリーブランドが一堂に会す国際ジュエリー・時計専門見本市INHORGENTA MUNICH 2016が、2016年2月12日~15日まで、ミュンヘンで開催されます。
機会があれば是非訪れてみてください。そしてまたドイツが誇る時計の世界を是非ご覧ください!