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文部科学省『トビタテ!留学 Japan』プロジェクト

 はじめまして。長谷川喜枝と申します。

 私はトビタテ!留学 Japan9 期生で、社会探究コース日本代表として約 6 週間ドイツのボンに留学させていただきました。今回の記事で、現地で学んだことをお伝えできればと思います。未熟な年齢ではございますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 ボン大学の日本語学科の図書館経由で学生にメールを送り、ワークショップを開催しました。日本文化を紹介した後、学生たちにインタビューに協力していただきました。回答で、メルケル前首相に対して「MUTTI」という印象を持っている学生がいたことが印象に残っています。

 日本語学科の湯川教授と 3 人の先生方と一緒に haus der geschichte という博物館に見学に行きました。日本語学科の建物から歩いて haus der geschichte まで行くと、歴史的建造物を見学しながら向かうことができます。例えば自然史博物館や旧外務省、大統領官邸や首相官邸、国連大学などを横目に歩き続けると haus der geschichte に辿り着きます。


 ボンは西ドイツの首都だったため、政治的な建物が多く残されています。haus der geschichte は大型の博物館で、誰でも無料で見学できる施設です。湯川教授にくわしい説明をしてもらいながら見学しました。


 私は今回、ボン大学日本韓国学科専攻長に受け入れ先機関になっていただいたため、日本語学科の先生とお話する機会がたくさんありました。日本語学科には元総領事館職員の先生がいらっしゃいました。その先生に総領事館での仕事内容、仕事の魅力、仕事で苦労する事などを教えていただきました。
 先生が仰っていた言葉と、駐日欧州連合代表部のドイツ人外交官が仰っていた言葉には共通点がありました。それは「外交という仕事で苦労する事としてあげるならば、自分の意見と国の意見が違う時もある。だがそれを仕事だと割り切らなければならない。」ということです。昨年の 12 月、国内で初めてインタビューに協力してくださった駐日欧州連合代表部のドイツ人外交官の姿が脳裏に蘇った瞬間でした。


 
 大学の先生方から、「隣町やケルンに行き、別の街の雰囲気を体験する機会も必要」とアドバイスをいただき、ICE という電車でケルンへ行きました。ケルンと言えば世界遺産にも登録されているケルン大聖堂が中央駅から見えます。スマホの画角に収まらないほどの大きさで、とても迫力があります。ケルン大聖堂は地下も見学できるので、ぜひ訪れてみて下さい。

 
 ケルンの街は活気があり、日本の大阪のような雰囲気を感じました。お土産屋さんの定員さんがとても親切に対応してくださったのが印象に残っています。

 
 かれこれ 3 時間ほどケルンの街を堪能し、ボンへ戻ろうと電車のチケットを買いました。ホームで電車を待っていたのですが、定刻になっても電車がきません。ふと掲示板に目をむけると、なんと遅延しています。日本では電車が時間通りに来るのは当たり前ですが、ドイツでは電車時間通りに来ないことがあります。
 結局乗るはずだった電車はキャンセルになってしまい、どの電車に乗れば帰れるのか分かりませんでした。その時は DB (ドイツ鉄道)のスタッフに声をかけます。
 自分はどこに行きたいのか、どの電車にのればいいのか、どのプラットフォームに行けばいいのか。自分が何に困っていてどんな助けを必要としているのかを伝えなければ、周りの人はどうすればいいのか分かりません。困っている素振りなどは通じないため、自分から言葉を発して助けを求める必要があると感じた瞬間でした。

ケルン中央駅


 ボン市内にはライン川が流れています。一度は名前を聞いたことがある川だと思います。様々な貿易船やヨットなどが行き交う川です。カモメや白鳥を見ることもできます。
 ボン大学近くのライン川沿いはたくさんのベンチが置かれており、読書を楽しむ人や景色を楽しむ人、楽しく談笑する人、お昼ご飯を食べる人などがいます。ライン川沿いの舗装された道路をランニングする人やサイクリングを楽しむ人も見られます。私はよくお昼のパンをベンチで食べました。そして何度もケネディ橋から国連大学ボンキャンパス付近までライン川沿いを歩き、景色を楽しみました。かなり距離がありますが、ボンを訪れた際はぜひライン川沿いの景色を楽しんでください。

 
 ボンにはおしゃれな建物がたくさんあります。街を歩いていると別の時代に迷い込んだ気分になります。

 
 そして、ボンの街にはベートーヴェンの生まれた家であるベートーヴェンハウスが残されています。

ベートーヴェンハウス


  
 市内にはミュンスター教会があります。夏場に涼みに来る人もいるそうです。


 図書館も、外からはお城に見えるかもしれません。ボンにある図書館にはコピー機や自習スペースがあり、快適に過ごすことが可能です。1 階は基本的に物語や子供用の絵本などがそろっており、2 階は分野ごとに分かれて専門書などが置いてあります。図書館の入り口にはカフェもあるので、休憩したい時に利用できます。


Stadtbibliothek Bonn ©dpa

 
 今回は約 6 週間の短期留学について書かせていただきました。夏休みの留学を通して、自分の探究、将来について見つめ直す機会になりました。帰国後はインタビュー内容や文献調査の総括をしています。ドイツで学んだことをこれからの人生の糧にしていきます。そして大学生になったらもう一度ドイツに留学し、さらに多くのことを学びたいと思います。

 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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