親に罰金?息子が小学生になって知ったドイツと日本の学校の違い
現在6歳の長男。9月から小学生になりました。
ついこの間までドイツのKita(幼稚園)で毎日走り回ったり、ブロックで遊んだり、絵を描いて過ごしていた息子がこれから席に座って授業を受けるなんて・・・成長って早い。
長男は日本ではまだ年長ですが、ドイツは9月から新学期が始まるので、ドイツの学校制度ではもう小学生。いまは東京横浜独逸学園に通っています。ドイツから日本移住し、長男は特に、「日本」や「小学校」という新しい環境に大きく変わった中、大変だっただろうなと思いますが、なんとか元気に学校に通ってくれています。
学校に通い始めてから、日本の小学校とは違うなと思うことがいくつかありました。今回は長男が小学生になって知った、ドイツと日本の小学校の小さな違いについてご紹介します。ただし、州や学校によって異なるため、一例として参考にしていただければ嬉しいです。
時間割
日本の小学校は8:30から始まるところが多いと思いますが、息子が通っている学校では1時間目の授業が7:55に始まります。ネットで色々な学校のStundenplan (時間割)を見てみると、7:55または8時頃に始まる学校が多く、中には7:40に1時間目が始まる学校もありました。 早い!ドイツの冬の早朝は真っ暗。長男がドイツの幼稚園に通っていた頃は、車のライトをつけて連れて行っていました。日本に比べて全体的にお店や病院などの開店時間も早い印象。ドイツで代表的なスーパーのEDEKA(エデカ)、REWE(レーヴェ)もほとんどの店舗が朝8時に開店します。
ランドセル
小学生になる前の準備をいえばランドセル!私の時代は女の子は赤、男の子は黒の一択でしたが・・・笑 最近は色々な色やデザインがあってとっても可愛い。ドイツにもSchulranzen(シュールランツェン)というランドセルのようなものがあります。
リュックサックを頑丈にしたようなもので、色もデザインも派手目のものが多く種類も沢山あります。値段は2万円〜4万円で、筆箱、スポーツバッグ、巾着袋などがセットになっているものが多いのが嬉しい。ただ、ドイツの「Grundschule(小学校)」は6歳から10歳でその後進路によって通う学校が違うのですが、10歳以降は自分のリュックサックやカバンを使う子が多いらしく、実際Schulranzen(シュールランツェン)を使うのは約4年間だけだそうです。
掃除・給食
ドイツの学校には掃除の時間、給食がありません。掃除は清掃業者がやってくれます。日本人にとっては「掃除の時間」は当たり前ですが、子どもたちが掃除をする学校はアジア圏に多く、世界の約1〜2割程度といわれています。
ドイツの1・2年生は12時〜13時頃家に帰ってくることが多く、学校が終わってからお昼ご飯を食べます。3・4年生になると午後の授業がある日はお昼ご飯を持ってきたり、Menzaメンザ(学生食堂)に行きます。先日、長男と学校給食の話になり「日本の学校は自分たちでじゅんびするの?」というので日本の給食システムについて話すと興味深そうに聞いてくれました。
親に罰金?登校ルール
学校について話をしているとき、夫がふと「日本の学校は優しいよね、ドイツは学校に行かないと警察がきたり、夏休みとかの長期休暇の前後は子どもがいないか警察が空港をパトロールしたりしてるよ」というので、冗談だと思い「警察?いやいや、そんな大袈裟な」と返すと「いや、冗談じゃなくてほんと」と真顔で答えられました。その後、夫から話を聞いたりネットで調べてみると、ドイツの「登校」に対する義務が日本より厳しいということを知りました。
例えば、夏休みなどのバケーション中はチケット代・ホテル代など全て高くなるので、親が数日ずらして旅行に連れて行ってしまうことも。そのまま欠席証明のない状態で空港などに行き警察にバレてしまうと罰金を支払わなければいけません。さらに、ドイツではホームスクーリングも通信教育も許可されていません。これは家庭内での虐待やネグレクトを防止するためでもあるそうです。細かいルールは州や学校によって異なりますが、三日以上病欠する場合は医師の診断書を提出しなければいけなかったり、精神的な問題で学校に通えない場合は精神科の診断書をもらい、そうした子のための施設に通ったり、転校したりと様々な方法を模索します。
長男がまだ幼稚園児の頃、小学生の息子さんを含めた三児のドイツ人のママさんに「子どもが小学校に上がる前に沢山旅行しといた方がいいよ〜〜〜!!!」と強く言われていたのを思い出しました。その時は「チケット代高くなるしそうだよね」くらいに思っていましたがそこに「罰金を払わないといけないから」という意味も含まれているとは気付きませんでした。笑
ドイツの学校についてすでに知っていたこと、知らなかったことはありましたか?今回書ききれなかったドイツの教育制度の違いなどまだまだ沢山あるので、気になった方は是非調べてみてください!