ドイツ情報満載 - YOUNG GERMANY by ドイツ大使館

【今週のドイツ語】Kreide fressen

【今週のドイツ語】Kreide fressen

Kreide fressen

クライデ フレッセン

Kreide は「チョーク」、fressen は本来は、動物が「食べる」という意味の動詞ですが、主語が人間の場合は「ガツガツ食べる、むさぼり食う」という意味の話し言葉なので、直訳は「チョークを食べる」となります。

子供の頃に読んだり聞いたりした、グリム童話の「オオカミと七匹の子ヤギ」のお話を覚えていますか?

お母さんがお出かけをするので、留守番を頼まれた7匹の子ヤギたち。悪いオオカミが出るから、絶対にお母さんが帰ってくるまで家に誰も入れてはいけませんよ、と言われます。

そうしてお母さんがでかけてしばらくすると、オオカミがやってきてドアをノックします。「ただいま、お母さんですよ、ドアを開けて」とオオカミがお母さんのふりをしますが、子ヤギたちは、「お母さんはそんなガラガラ声じゃない!」と騙されません。そこで、オオカミはチョークを食べて声を高くし、お母さんのふりをして再び子ヤギたちのいる家へ向かうのです。

その後もお話はまだまだ続きますが、今日の表現「チョークを食べる」シーンが出てきましたね。実際、Kreide fressen はこのグリム童話のこの部分に由来すると言われています。

悪いオオカミが、チョークを食べることで声を高くしてお母さんのふりをしたように、「チョークを食べる」とは、「本性を隠す」、「猫をかぶる」という意味の慣用句になりました。腹の中でどんなことを思っていてもそれを表に出さず「我慢する、抑える」という意味で使うこともあります。

 

Sie können noch so viel Kreide fressen, wir werden Sie aber immer wieder enttarnen.

あなたがどれだけチョークを食べようと(猫をかぶろうと)、僕ちが何度でも本性を暴くよ。

 

【今週のドイツ語】

またまた増刷決定!これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑 というタイトルで、このサイトで初期から連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
画像をクリック、または「ドイツのことば図鑑」で検索してみてね!

81d+l2u9W0L

大使館スタッフ

ドイツ大使館 広報部の職員による投稿です。

こちらもよろしく!
Twitter: @GermanyinJapan
Facebook: @GermanyInJapan
Website: ドイツ大使館
今週のドイツ語が本になりました!→「ドイツのことば図鑑

大使館スタッフ