【今週のドイツ語】eine dicke Lippe riskieren
いきなり余談ですが、このコーナーではもう何年も、毎週金曜日に様々な慣用句やことわざを紹介していますが、広報チームが話し合って毎週紹介する言葉を選んでいます。
季節や時事問題をテーマにした言葉や言い回しを選ぶこともありますが、実はその多くが偶然選ばれています。
例えば、さっきなにかの記事を読んでいたらこんな表現があった、とか、みんなで会議をしていたらある職員の口から慣用句がポロッと出てきた、とか、そんな感じです。そういう時、広報チームはすぐに「これまだ今週のドイツ語で紹介してないよね?使えるね!」と言ってメモを取る習慣がついていて、もはや職業病です。
今日の表現も、数週間前に夏休み明けのある職員が言った、「見て!昨日まで4日間ビーチやプールで太陽を浴びていたら唇が腫れたの!紫外線で唇が腫れるって知ってた?UVカットのリップちゃんと塗っておけばよかった」というどうでもいい会話から、「そういえばこんな表現もあるね」と発展したものです。
eine dicke Lippe riskieren
アイネ ディッケ リッペ リスキーレン
Lippe が「唇」、dick は「太い」、なので、eine dicke Lippe で「腫れた唇」、そして riskieren はその音から想像がつくかもしれませんが、「〜をかける」、「〜の危険を冒す」という意味なので、直訳は「唇が腫れる危険を冒す」となります。
どんなことをすると唇が腫れる可能性があるでしょうか。
実はこの表現は「生意気な口をきく、生意気な態度を取る」という意味で使われます。あまりにも生意気な口をきくと、最悪の場合相手を怒らせ、顔を思い切り殴られてしまうかもしれません。そうすると、唇が腫れる可能性もありますね。
そんな光景から生まれたのが今日紹介した表現です。ちなみに、話し言葉です!
Du solltest nicht so eine dicke Lippe riskieren.
そんなに生意気な口をきかないほうがいいよ。
【今週のドイツ語】
またまた増刷決定!これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
「見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑」 というタイトルで、このサイトで初期から連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
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