【今週のドイツ語】da ist der Wurm drin
飛行機で旅行や出張に行く時、乗る予定だったフライトがキャンセルになってしまった経験がある人はいるでしょうか。
悪天候による欠航は比較的よくあるかもしれませんが、時々あるのが、メンテナンス不良による遅延や欠航です。
整備士の方々がおかしいところや故障している箇所を探し、必死に修理作業に当たっても、何をしてもどうしても直らない、上手く行かない。そんなときには、仕方なくフライトをキャンセルするしかなくなってしまうのでしょう。
きちんと全て確認しているのに、どうやっても上手く行かない。そんなときはこれです。
Da ist der Wurm drin.
ダー イスト デァ ヴルム ドゥリン
da は「そこに」、der Wurm は「ミミズ(や寄生虫などの足のない細長い虫)」、drin は「中に、中で」なので、直訳は「その中にミミズがいる」となります。
これは実際、飛行機の中にミミズが紛れ込んで故障してしまった、という意味ではなく、「何かがおかしい、何かが間違っている、理由はわからないけれど上手くいかないことが続く、何か問題がある」という意味で使う表現です。
元々は「中にミミズがいたせいで食べられない果物」から来た表現ではないかと言われていますが、別の説では、「木造の屋根の一部分を少しずつ食べて、知らず知らずのうちにその屋根をダメにしてしまうキクイムシ」のことを指してるのではないか、とも言われています。
この言い回しは、何か「物」が故障していたり機能しない時以外にも使うことができます。例えばスポーツ選手が、「このところ、自分としてはやるべきことをやっていて、調子も悪くないと感じているが、結果は全くついてこない。ミミズが居るようだ。」などと言うこともできます。
【今週のドイツ語】
またまた増刷決定!これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
「見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑」 というタイトルで、このサイトで初期から連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
画像をクリック、または「ドイツのことば図鑑」で検索してみてね!