ドイツ情報満載 - YOUNG GERMANY by ドイツ大使館

ドイツの夏はお別れの季節

ドイツの夏はお別れの季節

こんにちはtomomiです。

インスタグラムではドイツ生活でのささいな出来事や、日常で使うドイツ語をイラストと一緒に紹介しています。

肌寒かったドイツも最近また暑さを取り戻してきました。

ドイツの夏は卒園や卒業など、お別れの季節。

長男のかーくんは現在5歳なので来年の夏に卒園です。

今回はドイツの卒園の様子についてお伝えします!

 

もくじ
1. 卒園・入学のタイミング
2. 3歳になった子から入園する縦割りクラス
3. みんなより先に卒園!?
4. Rauswurfとはなんぞや
5. 登園最後の日
 

 

卒園・入学のタイミング

 

「日本は卒園入学はいつなの?」
ともし海外の方聞かれたら、
「3月に卒園、4月に入学だよ」と答えますよね。

もしドイツ人に同じ質問をすると、
「州によるよ」ときっと答えます。

ドイツには16個の州があります。
そしてそれぞれの州がある程度の権限を持っている、地方分権国家です。


 

7月に卒園・8月に入学する州もあれば、
8月に卒園・9月に入学する州など、

州によって月も日にちもバラバラ

どこの州も夏から秋にかけてという点は共通しています。

同じ学年の子どもがいる友達同士でも住んでいる州が違うと、「うちの子は昨日入学したよ」
「うちは三週間後だよ」という会話もありえます。


 

日本はUターンラッシュなど毎年大混雑になりますが、ドイツでは全国で夏休みに入るタイミングが違うので、観光地などは大混雑が少し緩和されるのはいいことだなあと感じます。

 

3歳になった子から入園する縦割りクラス

 

息子たちが通っている幼稚園の卒園の様子のお話をする前に知ってもらいたいのが、

ドイツの幼稚園は「縦割りクラス」ということ。

日本の幼稚園は年少・年中・年長さん。
ドイツの幼稚園では、3歳から6歳までの子どもたちが混ざってひとクラスになっています。


 

長男を迎えに行った時、幼稚園の先生に突然「次男くんは今2歳ですよね?入園したら長男くんと同じクラス希望されますか?」と聞かれ、「え?えーーと、はい!」と答えるとそのまま登録をしてくれました。

先月3歳になった次男のいっくんは、5歳の長男(かーくん)と一緒に同じリスさんクラスに通っています。

少しシャイないっくんは、いつもクラスでお兄ちゃんにくっついて遊んでいるらしい。

さらにドイツでは入園式というものはなく、3歳の誕生日を迎えた子どもから「ようこそー!」と幼稚園に迎え入れられます。

 

みんなより先に卒園!?

 

州や幼稚園によって違うと思うので、
ここからは私がみた、息子たちが通っている幼稚園の卒園の様子をお届けします!

ある日そろそろ卒園のシーズンだなあと思っていると、クラスの入り口に張り出されている一週間の予定表に

「Freitag:Heute ist Emma’s LETZTER Kindergarten Tag!」
(金曜日:今日はエマの幼稚園最後の日!)

と書いてありました。

ほうほう・・・・

・・・・・

エマちゃんだけ????


 

ドイツでは 卒園 → 夏休み → 小学校入学 という流れになります。

家族旅行などの予定が既に入っている子は、みんなより少し先に卒園してそのまま夏のバカンスに出かけるそうです。

ほーーー!!!

クラスの子がポツポツと卒園してく謎が解けました。

そして次の金曜日になると、また違う子が幼稚園最後の日という予定が書かれていました。

 

Rauswurfとはなんぞや

 

エマちゃんの登園最終日の金曜日。

リスさんクラスのグループチャットにメッセージがきました。

「13時からRauswurfを幼稚園の入り口でするので、来たいパパママは是非きてください」

・・・・Rauswurfとはなんぞや。

直訳すると「外に投げ出す」ような感じ。

気になる!!!

13時に幼稚園へ行ってみました。

するといつものラフな格好をした数人のパパやママさんたちが、幼稚園入り口を見ながらニコニコ。

入り口の前には青い小さなマットレスが置いてあり、先生や子どもたちが集まっています。

すると二人の先生たちがエマちゃんを抱えてブランコに乗っているようにブラブラとしながら、みんなで歌い始めました。

「Kindergarten ist jetzt aus♪, die Emma fliegt heraus-!!♪」
(幼稚園はもうおしまい、エマが飛んでくよ〜!)


 

掛け声と同時に、先生たちがエマちゃんをボンっとマットレスの上に優しく投げます。

エマちゃんが立ち上がり、ママとパパにハグ。

先生たちは「今度はファイルとリュックサックが飛ぶよ〜」と言いながら

ファイル(エマちゃんの幼稚園での生活の様子をまとめたもの)とリュックサックをボン!!とまたマットレスの上に投げました。

そして先生とリス組のみんなが大きな声で

「Tschüss!!!(チューーーース!!)(バイバイ)」

先生「Einen schönen Urlaub!(夏休み楽しんで!)」

エマちゃん「Tschüss!!!(チュース!!)」

そしてエマちゃんは照れ臭そうに、ママとパパとお家へ帰って行きました。

エマちゃんの卒園

完。


 

私「ええええ、これで終わり?なんてさっぱり!!休暇楽しんでってもはや卒園関係ない・・・」

とその別れのさっぱりさに驚いて、ボーゼンとその様子を見ていました。笑

 

登園最後の日

 

もちろん夏休み前ギリギリまで幼稚園に通ってから卒園する子どもたちもたくさんいます。

最終日はクラスでパーティーや保護者に歌を歌ったりするのかな?と思っていると、

また予定表が張り出されました。

「木曜日:登園最終日☆卒園予定の子どもと保護者は16時に乗馬練習場に来てください☆」

乗馬練習場?確かにこの街に一つあるけど・・・。

長男のかーくんはまだ5歳なので、残念ながら私はそれに参加することができません。

何をするのかお伝えすることができず、すみません。

でも、きっと子どもたちは馬に乗るんだと思います。

謎すぎる。

クラスのママさんから聞いた話によると、最後の日に幼稚園でお泊まりをするところもあるそうです。

全国の幼稚園がどんなふうに卒園の日を過ごすのか気になる!

ママやパパがスーツでピシッと決め、
子どもたちは何日も前からその日のために歌を練習し、
卒園式にはみんなが号泣・・・

という私が知っている卒園とは全く違いすぎて色々と衝撃を受けました。
でも幼稚園の先生たちの負担が少ないという面ではいいのかもしれません


 

きっと私は、来年かーくんの卒園で泣くことはないでしょう。

 

 

tomomi

イラストレーター。広島県出身。現在は南ドイツの小さな町在住。ドイツ人夫との結婚を機にドイツ語ゼロの状態で2017年に移住。ドイツで出産を経験し、2歳と4歳の男の子の育児に奮闘中。Instagramではドイツ語での日常会話や、日々の出来事をゆるいイラストと共に紹介しています。

Instagram : https://www.instagram.com/tomomi.illust/

tomomi