【今週のドイツ語】Affentheater
Affentheater
Affeは「猿」、 Theater は演劇やお芝居、または劇場や劇団のことを指しますが、ここでは「芝居」 という意味なので、直訳すると「猿芝居」となります。
あれ、日本語にもありますね、「猿芝居」。
猿芝居を広辞苑で調べてみた所、①猿に衣裳・鬘(かつら)などを付けて芝居のまねを演じさせる見世物。②すぐ見すかされるような浅はかなたくらみ。と2つの意味が出てきました。
ドイツ語の Affentheater(猿芝居)とは、ある事柄に対して過剰に反応したり、過剰に興奮したり、無意味に騒ぎ立てたり、愚かな行動をしていることを指します。そして、このような振る舞いを面倒に感じたり、うんざりしたりした場合にこう言うのです。
" So ein Affentheater! (なんという茶番!)
この表現の起源は19世紀に遡ります。当時のヨーロッパでは、現在の動物園の前身のような場所で、人々を笑わせ、喜ばせるために猿など動物たちに服を着せ、芸を披露させていました。そうした動物たちの、本来の行動とは程遠い調教された振る舞いを見て、「なんという猿芝居だ!」という言葉が生まれたそうです。
このような動物による芸は現在のドイツでは禁止されていますが、この言い回しは今も使われています。
例えば:
„Ich mache dieses Affentheater nicht länger mit!“
(こんな茶番にはもう付き合いきれないよ!)
„Die Menschen empfinden es als Affentheater, was die Politik aktuell aufführt“
(人々は政府が行うことに対してうんざりしている。)
【今週のドイツ語】
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