【今週のドイツ語】Hut ab
今や季節を問わずファションアイテムとして大活躍の帽子。調べてみたところ、その起源は古代エジプト時代まで遡るのだそうです。かつては主に司祭や王様など、またローマ帝国では、自由市民のみに帽子をかぶる権利があったように、特定な人だけに着用が許されていました。
そしてその名残からか、中世に入って頭部を覆う被り物が一般的になっても、帽子はエチケットとして身だしなみを整える目的や階級の象徴としての意味を持ち続けることになったのだそうです。
今でこそ、誰もが自由に身につけることができ、さまざまな形で使われていますが、帽子にまつわるマナーやエチケットの存在、またその意味合いは各国でも様々で、「帽子」を使った言い回しも多くの国の言葉で用いられ、ドイツも例外ではありません。
例えば
Hut ab!
フート アプ
Hutは「帽子」、abはここでは「外す、離れる、除く、脱ぐ」という意味で、直訳は「帽子を脱ぐ」、つまり日本語でも耳にする「脱帽」となり、「帽子を取って敬意を表す」、また「降参する」といった意味で使われます。
他に「敵わない、参りました」という意味では
Ich ziehe meinen Hut (vor dir/vor ihm für seine harte Arbeit).
(君には/彼のがんばりには)参りました、脱帽です。
と言うこともできます。
今回調べてみると、帽子をつかった表現は他にもたくさんあったので、また別の機会にご紹介します。
【今週のドイツ語】
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