【今週のドイツ語】Da liegt der Hase im Pfeffer
今日は聖金曜日、ドイツ語ではKarfreitag カールフライタークといい、Ostern オースターン(イースター)の日曜日の直前の金曜日です。イースターはキリストの復活を祝うもので、キリスト教文化の中ではクリスマスと並んで、いえ、それ以上に大切なお祝いなのです。
イースターに登場するのは、カラフルな卵やうさぎのモチーフ。子どもたちは卵に色を塗ったり絵を描いたり、うさぎが庭に隠した卵や卵型のチョコレートを探したりして楽しみます。
そこで今日は、今年2回目となる「うさぎ慣用句」を取り上げてみました!
(前回はうさぎ年にちなんで Wissen, wie der Hase läuft を紹介しました)
Da liegt der Hase im Pfeffer
ダー リークト デア ハーゼ イム プフェッファー
Hase が「うさぎ」、Pfeffer は「胡椒」。liegt は、liegen リーゲン「横たわる、置かれている」という意味で、直訳すると「うさぎが胡椒の中にいる」。えっ、卵やチョコを持って来てくれるやさしいうさぎが胡椒の中に…!?なにやら嫌な予感がします。
ここで言うPfefferとは、胡椒ピュアではなく、Hasenpfeffer ハーゼンプフェッファーという胡椒をきかせた煮込みソースのことです。その中で煮込まれているのは絶体絶命のうさぎ。そして、この慣用句が意味するのは「問題はそこにある」「それこそが問題点だ」ということなのです。もう逃げ道のなくなったうさぎが胡椒ソースの中で発見されることを、混とんとした中で問題点が特定されることに例えているのですね。
子どもたちに卵を持って来てくれるまで、うさぎが胡椒ソースにはまらないことを祈って…
Schöne Ostertage! すてきなイースターをお過ごしください。
Text by Kumiko Katayama
【今週のドイツ語】
またまた増刷決定!これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
「見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑」 というタイトルで、このサイトで初期から連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
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