【今週のドイツ語】ein dickes Brett bohren
春から進級・進学した人も、新しく仕事に就いた人も、そろそろ少し慣れてきたころでしょうか。新しい環境って、ワクワクする一方で、やっぱり慣れるまで心身ともにちょっと大変ですよね。新しい仕事やどんどん難しくなっていく課題に取り組むのも一苦労です。
難しい仕事やハードルの高い問題に取り組まなくてはならない時、皆さんならどのように対処しますか?ドイツでは、電動ドリルで力ずくで突破します!というのは嘘で…いや、あながち嘘とも言えないのです。本当にそういうふうに言うんです。
Ein dickes Brett bohren
アイン ディッケス ブレット ボーレン
dickes Brettは「厚い板」。bohrenは「穴をあける」「穴を掘る」「くり抜く」などの意味があります。そのまま訳すと「厚い板に穴をあける」。それって、けっこう大変な作業ですよね。電動ドリルなどなかった昔は、なおさら重労働だったのではないでしょか。
この慣用句は、「大変な仕事に取り組む、難しい問題に対処する」という意味で、
Um dieses Ziel zu erreichen, müssen wir ein dickes Brett bohren.
「この目標を達成するのは、ものすごく大変だから、相当頑張らないと」というような感じで使います。
反対に、Dünne Bretter Bohren デュンネ ブレッター ボーレンは、直訳すると「薄い板に穴をあける」で、「楽な道を選ぶ」「できるだけ労力をかけないようにする」という意味ですが、あまり良い意味では使われません。薄い板=楽な仕事ばかり選んでいく、ちょっと信用できない人の行動を指す時などに使われます。
でも、新生活があまり「厚い板」になりすぎませんように。
【今週のドイツ語】
またまた増刷決定!これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
「見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑」 というタイトルで、このサイトで初期から連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
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