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【今週のドイツ語】Federführung

©Miwako Kamo

【今週のドイツ語】Federführung

今年の秋は久々に、お祭りやイベントがあちこちで開かれるようですね。準備も佳境に入って忙しい方もいるのでは?リーダーシップを発揮しする人、サポート役にぴったりな人、役割は様々ですが、どれも欠くことができない大事なパワーですね。

みんなを引っ張って物事を動かしていくこと、またはそういう役割を担う人たちやそんな責任のことを、ドイツ語で

Federführung フェーダーフュールング

と言います。特にドイツのお役所ではとてもよく聞かれる言葉です。

Federは「羽」、Führungは「導くこと、率引率すること」。なぜリーダーシップを発揮することが「羽を引っ張って行くこと」になるのでしょう。

この理由を調べても、なかなか腑に落ちるような説明が見つかりません。でも、Federには「羽」の他にもいろいろな意味があり、そこから何かヒントが得られそうです。

一つには、文字を書く「ペン」という意味でのFederで説明するもの。「羽ペン」と言えばピンとくるのでは?昔は、ガチョウの羽をペンとして使っていて、さらにそんなペンで契約書など大事な文書を書く職業がありました。ペンを走らせる(=führen)人は、大事な書類を作って人々を導く人でもあったため、Federführungが指導や責任を意味するようになったという説があります。

例を挙げると、

Dieses Projekt wird unter der Federführung der Außenministerin vorangetrieben.
このプロジェクトは外務大臣の指導のもと、進められている。

Die Federführung hat die Außenministerin.
(この件の)責任者は外務大臣だ。

といった使い方が多いです。

また、上の2つの例に比べると使用頻度は下がりますが、「担当者」という意味では次のようにも使われます。
Die Federführung liegt beim Außenministerium.

(この件は)外務省が担当している。

 

そういえばFederという言葉は他にもいろいろな慣用句に使われていて、例えば「帽子に羽を付ける」という慣用句には「人々の歓心を買おうとする」「楽々と功績を手に入れる」という意味があります。山歩きしていると鳥の羽がよく落ちているドイツで、羽を使った慣用句が多いのもなるほどですね。

話があちこち飛びますが、お祭りと言えばこの週末、3年ぶりにドイツフェスティバルが開かれます。担い手の皆さんが、フェーダーフュールングを発揮してくれているので、絶対に盛り上がりますよ!

Text by Kumiko Katayama

 

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