【今週のドイツ語】Kloß im Hals haben
今年は9月10日が中秋の名月です。まだ蒸し暑い日が続いていますが、ススキやお団子をお供えしてお月見ができるといいですね。この日はすっきり晴れてくれますように。
日本でお団子といえば、思い浮かべるのはこのお月見団子や、串にささったみたらし団子、お食事系なら肉団子やミートボールでしょうか。
ドイツにも、じゃがいも団子や肉団子など、いろいろなお団子料理があります。地方ごとに特色のあるソースをかけたり煮込んだりするお食事団子のほかに、バニラソースやジャムを添えて食べるスイーツ系のお団子もあるんですよ。
今日のドイツ語慣用句は、そんなお団子を使った表現です。
Kloß im Hals haben
クロース イム ハルス ハーベン
Kloßが「団子」。Halsは「喉」や「首」。im Hals habenで「のどに(…が)ある」なので、「喉に団子がある」。のどにお団子が詰まったということ?
本当にお団子を詰まらせたわけではなくても、びっくりしたり感極まったりした時など、のどに物が詰まったような感じになることがありませんか?この慣用句はそんな状態で息ができなかったり、声や言葉が出ない様子を表しています。
Ich habe den Song gehört und hatte dabei einen Kloß im Hals.
その歌を聴いて(感動のあまり)言葉が出なかった。
怖くて声が出ないときや興奮して言葉が見つからないときなどにも、この慣用句が使えます。
ところでドイツ語の「団子」ですが、Kloß(複数形はKlöße)の他にも、南ドイツではKnödel、ドイツ北東部などではKlops(複数形はKlopse)など、地方によって呼び方が変わります。それぞれ材料が違うとか、大きさが違うとか細かく言うといろいろあるようですが、お団子ということには変わりありませんよね。
ドイツ各地の団子料理を食べ歩く「ドイツお団子紀行」なんて楽しいでしょうね。
Text by Kumiko Katayama
今週のドイツ語
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