【今週のドイツ語】Sich etwas auf die Fahne schreiben
まだ7月になったばかりだというのに、季節はもう夏本番。子どもの頃、夏休みの目標を立てたりしたのが懐かしく思い出されます。でも、目標を立てたことなんかすぐに忘れて、思い出すのは大抵8月31日だったりするのですが。
みなさんがこの夏にやっておきたいことは何ですか?今年は夏の到来が早かったので、今からなら十分間に合うかも。
これから目標を立て、達成に向けて努力する人にちょうどいいドイツ語の慣用句をご紹介します。
Sich etwas auf die Fahne schreiben
ズィッヒ エトヴァス アウフ ディー ファーネ シュライベン
auf die Fahneアウフ ディー ファーネは「旗(の上)に」、Schreibenシュライベン は「書く」。「何かを旗の上に書く」のがどうして目標を立てることと関係があるのでしょう。
これは、日本語で言う「旗印」に限りなく近いかも。自分の目標や、勝ち取りたいものを「旗の上に書く」とは、それに向かって努力したり戦ったりすることや、それを周囲へ向けて宣言することを意味しているのです。
例えば、
Ab heute schreibe ich mir Energiesparen auf die Fahne! 「今日から省エネを目標にがんばるよ!」
というような言い方ができます。
今は本当に旗に書いたりすることもないでしょうが、昔は実際に旗の上に大切な言葉を書いて掲げていたそうです。それに、旗は遠くからでも目立つため、集団が自分たちのアイデンティティを示すのにも使われていました。これは今でも同じですね。
中世のお城や騎士やお姫様のまわりに文字の書かれた旗がはためいているイメージが浮かんで来ました。戦国武将の旗印が転じて、行動目標を指すようになったのと似ていますね。
今年の夏は、目標を立てたことを忘れないように、紙工作で旗を作ってみますか。
今週のドイツ語
これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
「見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑」 というタイトルで、これまで3年以上に渡ってこのサイトで連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
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