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【今週のドイツ語】Alte Zöpfe abschneiden

©Miwako Kamo

【今週のドイツ語】Alte Zöpfe abschneiden

こう毎日暑い日が続くと、髪を切ってさっぱりしたいと思ったりしませんか?特に長い髪の人、あああーっ切りたい!と思った時がイメチェンのチャンスかも。長いおさげをばっさり切って、新しい自分に生まれ変わりましょう。

…という流れで今週のドイツ語は髪を切ることに関係するお話。と言っても言葉通りの意味ではありません。

Alte Zöpfe abschneiden

アルテ ツェプフェ アプシュナイデン

Zöpfeは、結んだり編んだりして垂らした「おさげ髪」Zopf(ツォプフ)の複数形、altは「古い」、abschneidenは切り取る、切り落とすという意味です。「古いお下げを切り落とす」とはどういうことでしょう。

18世紀の初め頃から、ヨーロッパの軍隊では、演習時などに邪魔にならないように、兵士が長い髪を結んだり編んだりする習慣が生まれたそうです。特にプロイセン軍では、結んだ髪を黒いリボンできっちり巻いて腰まで届くようにするなど、長さやまとめ方まで細かく規定され、Soldatenzopfゾルダーテンツォプフ「兵士のおさげ」と呼ばれるようになりました。しかしそんな兵士のおさげ髪も、時代とともに徐々に短くなり、フランス革命後はヨーロッパ全体で時代遅れの風習とみなされるように。ドイツでも19世紀初めごろには軍のおさげ髪が徐々に廃止され、その頃に「古い慣習を断ち切る」という意味でこの言い回しが生まれたということです。

ヨーロッパの歴史の一場面で、おさげ髪は「古い慣習、旧弊」の象徴だったのですね。でも、きれいに手入れされた長い髪に罪はありません。ただ、この暑さでは…というわけで、私事ですが先日、伸び放題だった髪をばっさり切ってきました。断ち切りたかった悪習ともお別れできたかどうかって?んー、ノーコメントです。

Text by Kumiko Katayama

 

今週のドイツ語
これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑 というタイトルで、これまで3年以上に渡ってこのサイトで連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
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