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【今週のドイツ語】seine Schäflein ins Trockene bringen

©Miwako Kamo

【今週のドイツ語】seine Schäflein ins Trockene bringen

通学や通勤の時間帯に雨が降ると、足元が濡れて、そのままだと一日憂うつ…。レインシューズを履いたり、濡れたら乾いた靴下と靴に履き替えたりして、一日気持よく過ごせるといいですね。

 

今週ご紹介するのは、人間だけでなく、家畜だって濡れない方がいいよね、というお話。

 

seine Schäflein ins Trockene bringen 

ザイネ シェーフライン インス トロッケネ ブリンゲン

 

seine Schäfleinは、(その人が所有する)子羊の複数形。ins Trockene bringenは、乾いたところに連れて行く、乾いた状態に置くという意味です。

 

そのまま訳すと、「子羊の群れを濡れないところに連れて行く」となりますが、もとは本当に言葉通りの意味で使われていたようです。

 

というのも、子羊はまだ親羊ほど毛がもこもこしていないので、濡れて風邪(?)をひいてはいけないし、もっと深刻なのは、ジメジメしてぬかるんだ牧草地に放っておくと、寄生虫にやられてしまうことが多かったそうです。このため、長雨が続くような時は、子羊の群れを屋根の下や家畜小屋に入れて保護しなければならなかったとのこと。牧羊農家にとって羊は大切な財産ですから、健康管理に気を遣い、損失を出さないようにするのは当然ですよね。

 

そこから転じて、現在ではもっぱら「自分の利益を確保する」という意味で使われています。お金が絡む時に使うことが多く、年金や保険のパンフレットで

 

Bringen Sie Ihre Schäflein ins Trockene「将来必要な資金を着実にご準備いただけます」

 

などというキャッチコピーを見かけることもあります。

 

将来羊たちに囲まれて暮らす?ちがうちがう…

 

Text by Kumiko Katayama 

今週のドイツ語
これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑 というタイトルで、これまで3年以上に渡ってこのサイトで連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
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