6月16日発売「ほんとうの多様性についての話をしよう」(旬報社)
中学生と高校生向けの「多様性」に関する本を書きました。「ほんとうの多様性についての話をしよう」というタイトルです。もちろん大人の方にもお読みいただけます!
一章では「人間は見た目に影響されがち」だということについて書きました。「見た目」というと、「第一印象」の話などになりがちです。でも服装のように「自分の努力でどうにかなること」ばかりではありません。たとえば「相手が日本人かどうか、外国人かどうか」ということについて、人は「見た目」で判断しがちです。ところが、人を見た目で判断することが、思わぬ問題につながることもあります。
また「日本人」「外国人」という言葉は気軽に使われがちですが、今の時代は、日本と外国の「ちょうど狭間」にいる人達も増えたため、「外国人」と「日本人」を昔のように白黒ハッキリと分けることが難しい場合も。そのことについて、二章で書きました。
以下、目次です。
日本には様々な国にルーツのある人が増えており、社会が「国籍について、理解を深めること」も大事だと考えます。ところが実際には学校の授業で「国籍」について勉強する機会はほぼありません。だから今回は私の思い入れもあり【国籍】についてじっくり書きました。(以下の写真をご覧ください。)
「日本に色んな国の人が増えれば、社会は自然に多様になる」・・・というように「多様性」というものは時に簡単に考えられがちです。でも、色んな国の人がいたからといって、多様性は達成されません。たとえば学校の校則は「昔ながらの日本人」を対象に作られました。どんなに外国にルーツのある生徒が増えようと、校則の見直しが行われないまま、「黒髪の直毛」が学校でスタンダードだとされているうちは、問題は山積みです。
子供も大人も、多様なバックグラウンドを持つ人が「居心地がよい」と思える社会になって初めて「多様な社会」だといえるのではないでしょうか。みんなで「多様な社会を作り上げていく」努力をしていくことが、多様性への一歩だといえるでしょう。
ちなみに特に読んでほしいのは、「ピーナッツバターを使った日本料理を教えて?」(166p)です!
ドイツのIntegrationsgipfel(統合サミット)やドイツの移民事情など「ドイツ」の話も盛り込みましたので、ご興味のある方は是非「ほんとうの多様性についての話をしよう」(旬報社)を手に取ってみてください。
サンドラ・ヘフェリン