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【今週のドイツ語】Wie eine Fahne im Wind

©Miwako Kamo

【今週のドイツ語】Wie eine Fahne im Wind

Wie eine Fahne im Wind

ヴィー アイネ ファーネ イム ヴィント

まだしばらくは寒い日が続きそうですが、もう少ししたら春一番が吹いてもおかしくない季節がやって来ます。突然の強い風には注意が必要ですが、南風が運んでくる春の気配にはちょっと心が浮き立ちませんか?

風と聞いて思い浮かぶのは青空にはためく旗。今日は「風」と「旗」を使った慣用表現を見ていきましょう。

wie eine Fahne im Wind ヴィー アイネ ファーネ イム ヴィント

Fahneは「旗」、im Windは「風の中」。最初のwieは「~のように」なので、直訳すると「風の中の旗のように」となります。どんな様子を表しているのでしょうか。

風に力強くはためく旗ならすがすがしいのですが、風向きによってあっちにハタハタ、こっちにヒラヒラと向きを変える旗は、なんだか見ていて頼りない感じがします。

„Er ist wie eine Fahne im Wind. (彼は風に吹かれる旗みたいだ)“

と言うと、「あの人は、まわりの意見(風)に流されて、すぐに言うことが変わるよね」というような意味で、信念がなく、多数の意見や有利な側に付く人の比喩的表現なのです。日本でもそういう時、旗ではないけれど、やはり風によって向きを変える「風見鶏」という言い方をしますね。「風の中の旗」はそんな日和見主義的で信用できない様子を表しています。

明日は明日の風が吹く、と言えばなんだか自由でカッコ良く聞こえますが、風向きが変わるたびに流されていては周囲から信用を得られないというのもその通り…肝に銘じます。

今週末は少し暖かい風が吹いてくれるといいですね。

Text by Kumiko Katayama

©ドイツ大使館 / Text by Kumiko Katayama

 

今週のドイツ語
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