【今週のドイツ語】Unkraut vergeht nicht
Unkraut vergeht nicht
ウンクラウト フェアゲート ニヒト
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ…
今日は日本の七草の日。朝、七草がゆを食べたという方も多いのでは?寒い朝に白い湯気の立つおかゆ、体があたたまりますね!
七草をドイツ語にするとsieben Kräuter (ジーベン クロイター)。siebenが数字の7、Kräuter がKraut(クラウト「草、ハーブ」)の複数形です。そして、このKrautを使った言葉が、今日ご紹介するドイツ語のことわざにも登場します。
Unkraut vergeht nicht ウンクラウト フェアゲート ニヒト
Unkrautは、先ほどのKrautの前に、ネガティブな意味合いを付け加えるUnが付いたものです。ということは、良くない草、雑草ですね。vergehtはこの場合「枯れる」ですが、後ろに否定のnichtがついているので「雑草は枯れない」となります。
雑草は枯れない。
雑草は強くて、踏まれてもむしられても、かえってますますはびこることから、悪者は滅びないというような意味で使われます。「憎まれっ子世にはばかる」に近いかもしれません。
よくあるのは、冗談めかして自分を雑草扱いする言い方。
「風邪ひいたって聞いたよ、大丈夫?」なんて聞かれたときに、
Danke, mir geht es schon viel besser. Unkraut vergeht nicht!
ありがとう、だいぶ良くなってきたよ。雑草は枯れないっていうしね!
なんて答えたりします。
ここまで書いて思い出しました。すずな、すずしろ。これで春の七草がそろいました。
ところで、ドイツにも「春の七草」があるのをご存知ですか?フランクフルトの春の味で、7種のハーブを刻んで入れた鮮やかな緑のソースです。
詳しくはドイツ郷土料理図鑑-【西ドイツ編】をご覧ください。
まだまだ寒い日が続きますが、春は確実に近づいてきていますよ。
良い週末をお過ごしください。
©ドイツ大使館 / Text by Kumiko Katayama
今週のドイツ語
これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
「見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑」 というタイトルで、これまで3年以上に渡ってこのサイトで連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
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