クリスマスマーケットが有名な街、ミッシェルシュタット
みなさんこんにちは。
2021年も終わりが近づいてきました。ついこの間、新年を迎えたような気がしますが、あっという間に1年が過ぎていきます。
さて、残念ながら今年のクリスマスは過ぎてしまいましたが、今回はクリスマスマーケットで有名なミヒェルシュタット(Michelstadt)を紹介します。
ミヒェルシュタットはヘッセン州のオーデンヴァルド(Odenwald)にある小さな街。オーデンヴァルドは以前このYoung Germanyのブログでも紹介した、フランクフルトとハイデルベルクの間にある森です。この街はオーデンヴァルト地域でも古い歴史を持ち、フランク王国時代まで遡ります。
フランクフルトからは車で1時間ちょっと、電車では乗り換えを含めて1時間半ほどでアクセスできます。
コロナ禍が始まる前の2019年12月始め、私たちはクリスマスマーケットが開かれている週末の夕方に車で訪れました。フランクフルトからオーデンヴァルト方面へ車を進めると、ところどころで渋滞がありました。街中に近づくにつれて駐車場付近も混雑。やっとのことで車を停めると、マーケット目指してまっしぐら!!
多くの人々がこの街に向かっていたようです。ドイツ国内でも人気のクリスマスマーケットだということが伺えました。
旧市街に着くと目に入るのが、特徴的な形をしたゴシック調の市庁舎(Historisches Rathaus)。これは1484年に建設され、ドイツ郵便の切手にもなったことから有名となりました。設計者は不明ですが、何度も内部改装が行われ、現在1階部分はホールとして、セレモニーや結婚パーティーなどで借りることができるそうです。
市庁舎の横にはカフェと観光案内所があります。クリスマスシーズンには、このマルクト広場に大きなクリスマスツリーが飾られ、通りには多くの屋台が店を構えます。
市役所の対面には、1575年に建てられたルネサンス様式のマルクトブルネン(Marktbrunnen)と呼ばれる泉があります。泉には大天使ミカエルが魂の天秤と炎の剣を持っており、街から悪を取り払うという意味があるそうです。
さて、街を進んでいくとさまざまな屋台が立ち並んでいます。クリスマスマーケットといえば定番のホットワイン、グリューワイン(Glühwein)やニュルンベルク発祥の丸くてスパイスたっぷりのケーキ、レープクーヘン(Lebkuchen)が有名ですが、私が感動したのは、ラクレットバゲッド(Raklett)。もう一度食べたいほど美味しかったです・・・。
旧市街の真ん中にあるこの市庁舎からは、ブラウン通り(Braunstraße)という大通りが東西に伸びています。そこを南に一本入るとディープ塔(盗賊塔・Diebsturm)があります。この名前からも伺えるとおり、この塔は14世紀から刑務所として使用されていたそうで、現在は内部の観光も可能です。また当時の旧市街を囲む壁の跡も見ることができます。
塔の横には中世時代に伯爵へ収められる現物税を保管していたケラライ(Kellerei)と呼ばれる建物があり、その広場には大きなクリスマスピラミッド(Weihnachtspyramide)が立っていました。人が集まり出したので何が始まるのかと思えば、アルプホルンの演奏!クリスマスマーケットの暖かい光と心地よい素敵な音楽に、寒さも忘れて聞き入ってしまいました。
続いて旧市街の北側を歩きます。こちらにも屋台が立ち並び、グリューワインのお店でほっと一息。
ミヒェルシュタットの旧市街は、ゆっくりぐるっと回っても2時間ほどで見ることができるくらいこじんまりとしています。
屋台やクリスマス装飾のあかりで照らされる木組みの家々は、日中に見るそれとはまた雰囲気が異なり幻想的です。
もう一つクリスマス限定で見られるものは、街中の至る所にある木製の飾り。ぬくもりある可愛らしい聖歌隊やサンタなど、クリスマスマーケットをより一層盛り上げてくれています。
今年のクリスマスマーケットは多くの都市で中止、もしくは縮小しての開催となりました。
ドイツでは第5の季節と言われるクリスマス。来年はまた以前のような賑わいが戻ることを祈って、今年の締めくくりとします。
みなさま、良いお年をお迎えください。