グリューワインだけじゃない!クリスマスマーケットの飲み物いろいろ
ドイツ(の一部)で2年ぶりに開催中のクリスマスマーケット。定番の飲み物といえば赤のグリューワインですが、最近は様々なフルーツのホットワインのほかバリエーションが増加中。ホットカクテルからノンアルコールまで、クリスマス市で味わえるドリンクを紹介します。
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寒くて、暗くて、長~いドイツの冬がやってきました。この厳しい季節の希望の光ともいえる存在がクリスマスマーケット(ドイツ語でヴァイナハツマルクト)。昨年はコロナ感染拡大につき中止となってしまいましたが、今年は一部の都市で開催されています。※
※2G(ワクチン済か快復済証明)などの規制下で開催。現在開催中のところも今後変更や中止の可能性がありますのでご注意ください。
クリスマスマーケットに欠かせない飲み物といえば、スパイスを加えたホットワイン「グリューワイン」(独語の発音はグリューヴァイン)。赤ワインをベースにしたものが定番でしたが、近年は白ワインやロゼワインのほか、様々なフルーツを使ったものや、ワイン以外のホットカクテルのバリエーションも増えています。
今回は定番からご当地ドリンクまで、クリスマスマーケットで味わえる美味しい飲み物をご紹介。いつか本場のクリスマスマーケットを訪れる日のための予習として、参考にしていただけたら嬉しいです。可愛いカップにもご注目ください。
■グリューワイン(Glühwein)
グリューワインは赤ワインベースが主流。場所によっては白のグリューワインもあります。カップは陶器製のものが多いですが、最近は写真のような細長いグラス製のものが増えてきました。
■ブラートアプフェル(Bratapfel)
焼きリンゴ風味の白ベースのグリューワインも最近よく見かけるようになりました。デュッセルドルフのクリスマスマーケットのものは、小さなリンゴが付いていてとても美味。リンゴがデザインされたカップもおしゃれですよね。ちなみにここの屋台には、ざくろ(Granatapfel)のグリューワインもありました。
■グロギ(Glögi)
フィンランド風のホットワインは見た目も味もグリューワインとそっくり。作り方もほぼ同じですが、フィンランドではレーズンやアーモンドを入れることもあるそうです。写真はケルンの「小人のクリスマスマーケット」のもので、カップにもシンボルの小人が付いています。
■ロゼのグリューワイン
主流の赤ワインベースに続き、白のグリューワインが人気上昇中。ロゼはまだ少数ですが、ワイン産地として有名なライン川沿いに位置するコブレンツのクリスマスマーケットでみかけました。シャルドネ、メルローなどブドウ品種別のグリューワインもあったりして、さすがはワインの町ですね。
■ワイン(Wein)
ワイン生産地のクリスマスマーケットでは、地元のワイナリーの屋台が出て、ワインそのものもいただけます。写真はドイツ最大のワイン生産地、ラインヘッセンのワインの集積地となっているマインツ。醸造所のワインで作るグリューワインはヴィンツァーグリューワインと呼ばれ、普通のものより美味しいことが多い(と思う)のでおすすめです。
■アイアープンシュ(Eierpunsch)
卵のリキュール、Eierlikörに白ワイン、砂糖などを加えたホットドリンク。生クリームをこんもりとのせるのがお約束です。デザート感覚の甘くて美味しいカクテルですが、アルコールはしっかり(約10%)。私はいつも酔っぱらってしまいます。Eierlikörはドイツで古くから親しまれているお酒で、お菓子やチョコレートなどに使われることもあります。写真はアーヘンのもの。魔女のブーツ型のカップが可愛いですよね。
このほかにもアルコールフリーのキンダープンシュ(子ども用グリューワイン)や、ブルーベリー、苺、エルダーフラワーのグリューワイン、ラム入りのファイアーツァンゲンボウレ、人気のカクテル、フーゴ(Hugo)やアペロールのホットバージョンなど様々。いつかドイツのクリスマスマーケットを訪れる機会がありましたら、ぜひ色々と試してみてください。
その日が来るまでは、おうちでクリスマスマーケット気分を楽しみましょう!
▶グリューワインはおうちでも簡単に作ることができます。
こちらの記事でレシピや作り方を詳しく紹介していますので参考にどうぞ>>自家製グリューワインを作ろう!
▶グリューワインのレシピは、著書『在欧手抜き料理帖』(まほろば社)にも掲載しています。
https://www.mahoroba.de/japanische-buecher/Zaiou-Tenuki-Ryourichou
『在欧手抜き料理帖』(まほろば社)
欧州でも手に入りやすい材料で作る、お手軽な日本食のアイデアレシピを軸に、ドイツをはじめとする欧州料理も掲載。意外な食材の活用法や、ドイツのおいしいエリアを訪ねる旅コラムなど、楽しい読み物もたくさん掲載しました。
ドイツや在欧邦人はもちろんのこと、日本に住む方々も楽しめる1冊に仕上がっていると思います。
コロナ禍においておうちごはんの大切さが見直されている今、ぜひ皆さんにお手にとっていただけたら嬉しいです!
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