【今週のドイツ語】Süßes oder Saures
Süßes oder Saures
ズューセス オーダー ザウレス
「ねえねえ…この中で酸いも甘いも知り尽くしたすてきな大人ってだあれ?」
なんて、ちょっと知られた日本の5歳児が言いそうなセリフですが、今日ご紹介するドイツ語表現とは、関係ありそうで全く関係ありません。
気が付けば10月ももう終わりですね。10月の最終日といえば、そう、いつもの年なら街にホラーな仮装をした人々が繰り出して、楽しく祝うお祭りの日です。日本同様、ドイツにも米国から入って来て、今ではすっかり定着し、毎年この時期は(一部の)大人と(大勢の)子どもたちが、どんな仮装をしようかと楽しく頭を悩ませます。
特に子どもたちにとっての楽しみは、おなじみのあのセリフを言いながらご近所をまわるイベントです。
「Trick or treat! トリック オア トリート!」「お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ!」
ドイツの子どもたちがこれをどのように言うかというと…
Süßes oder Saures! ズューセス オーダー ザウレス!
Süßes は「甘いもの」、Sauresは「酸っぱいもの」。oderは「~か、または~か」なので、そのまま訳すと「甘いのがいいか、酸っぱいのがいいか!」になるのですが、Sauresにはもう一つ「いやなこと」「ひどい仕打ち」といった意味もあります。
もとは、Süßes, sonst gibt's Saures! ズューセス、ゾンスト ギブツ ザウレス!「甘いものをくれなきゃ、酸っぱいのをお見舞いするぞ(ひどい目にあうぞ)!」が短くなったものなので、まさに「お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ!」のドイツ語版なのです。
ちなみにドイツでは、ハロウィンの仮装の1番人気は吸血鬼、2位は魔女なのだとか。幽霊とゾンビが同率3位で5位は悪魔。意外とオーソドックスですね。
今週末のハロウィンは、おうちで仮装&オンラインでゾンビ映画観賞会なんていかがですか?今年はSüßes oder Sauresの声が聞けるかどうか分かりませんが、念のため子どもたちへのお菓子も用意して…
Fröhliches Halloween! フレーリッヒェス ハロウィン!
楽しいハロウィンを!
©ドイツ大使館 / Text by Kumiko Katayama
今週のドイツ語
これまでに紹介した今週のドイツ語が本になりました。
「見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑」 というタイトルで、これまで3年以上に渡ってこのサイトで連載をしてきたものを、大幅に加筆修正し、さらに詳しくわかりやすく、そして面白く、例文や関連用語なども載せて紹介しています。
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