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【今週のドイツ語】keinen blassen Schimmer haben 

©︎Miwako Kamo

【今週のドイツ語】keinen blassen Schimmer haben 

keinen blassen Schimmer haben 
カイネン ブラッセン シンマー ハーベン


朝晩冷え込むことが多くなり、そろそろ本格的な秋の到来のようです。日の出の時刻も遅くなって、夏と比べればそんなに早起きしなくても、東の空に夜明けの薄明りが見られるようになりました。朝、ちょっと余裕を持って起きて、刻々と変化する空の色を楽しんでみるのもいいですね。

朝夕の薄明りや、ほのかな光のことを、ドイツ語でSchimmer(シンマー)と言います。今週のドイツ語は、このシンマーを使った表現です。

keinen blassen Schimmer haben カイネン ブラッセン シンマー ハーベン

blassenは形容詞blaß(ブラース「淡い、かすかな」)が変化した形です。kein(en)は否定を表し、habenは「持っている、ある」。Schimmerだけでも「弱い光」なのに、そこにもう一つ「かすかな」が付くので、これはもう「ほんのわずかな光」でしかないのですが、それが否定されてしまうので「ほんのわずかな光もない」。なんだか絶望的な雰囲気が漂ってきます。

光は理解や知識の比喩として使われることがよくあります。マンガで頭の上の電球がピカッと光るのは「ひらめいた!」ということを表していますよね。反対に、ここで「わずかな光」というのは、「ほんの少しの知識」の比喩で、それすらもないわけですから、この表現は「全然分からない」「全く見当がつかない」ことを意味しています。

Davon habe ich keinen blassen Schimmer. 「私それ、全然知らないんだ」

というような使い方ができます。

ところで、その反対の「電球ピカッ」の状態を表すのには、
Mir geht ein Licht auf!ミヤ ゲート アイン リヒト アウフ!
「Licht(光)がぱっと灯った!」=「分かった!」という言い方や、
光つながりでBlitz(稲妻)を使った
Geistesblitz ガイステスブリッツ「頭の稲妻」=「突然のひらめき」
という言葉があるんです。(過去の記事はこちらから )

他にも、ドイツ語には知識の比喩として「光」を使った慣用句がいろいろあります。
皆さんも良かったら探してみてくださいね!


©ドイツ大使館 / Text by Kumiko Katayama

 

今週のドイツ語
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